【ロンドン=有田哲文】英航空最大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の経営者と労働組合がにらみ合っている。経費削減策に反発する労組がクリスマスをはさんだ12日間のストライキを構えたのに対し、経営側はストを決めた組合員の投票に問題があったと提訴。物別れになれば海外便も含め100万人以上に影響が出るとみられる。 景気後退の影響で、BAは2009年上半期の営業損益が前年の1億4千万ポンドの黒字から1億1100万ポンドの赤字に転落。従業員の削減などに乗り出した。これに対して客室乗務員が22日から年明けまでのストを設定。経営側は「組合員投票のなかに、その後に希望退職に応じた人の分も含まれている」などとしてロンドンの裁判所に訴えた。 国有会社だったBAは1987年に民営化。ここ数年は格安航空会社への対抗もあって、単価の高いビジネス客を重視してきたが、それが景気後退の打撃を大きくした。競争相手のヴ