探査機「はやぶさ2」から分離された試料カプセルの到着を受け、記者会見する宇宙航空研究開発機構(JAXA)の津田雄一プロジェクトマネジャー=2020年12月8日、神奈川県相模原市のJAXA相模原キャンパス 科学探査で世界のトップの地位を確保したかに見える日本だが、一方で「日本は宇宙先進国の地位から脱落しかねない」と危惧する見方も広がっている。日本の宇宙開発は進んでいるのか、それとも遅れているのか。 「はやぶさ2」は2014年の打ち上げ後、順調に飛行を続け、小惑星「リュウグウ」に2回着地、人工クレーターも作り、砂や地中の物質を採取した。JAXA宇宙科学研究所の津田雄一・プロジェクトマネジャーは15日の記者会見で「計画を完全に完遂できた」と報告した。 地球以外の天体から試料を持ち帰る「サンプルリターン」は、米欧中国など各国も取り組んでいる。NASA(米航空宇宙局)もこの10月、小惑星「ベンヌ」に