有楽町西武閉店 百貨店はどう生き残るか(1月28日付・読売社説) 日本の商業の中心地にある店も、顧客離れを止められなかった。百貨店業界の厳しい状況を象徴する閉店といえる。 大手流通グループのセブン&アイ・ホールディングスが、傘下の百貨店、西武有楽町店を12月で閉める。長引く消費不況で赤字が続き、今後も黒字化は見込めないと判断した。 昨年は、三越池袋店が閉店し、伊勢丹吉祥寺店の閉鎖も発表された。それに続く今回の閉店は、立地のいい店舗すら、淘汰(とうた)の例外ではないことを示している。 西武有楽町店は、1984年に複合商業施設「有楽町マリオン」に開業し、若い女性を顧客層に据えたファッション専門店として営業を続けてきた。 西武百貨店がそごうと経営統合し、セブン&アイの傘下に入っても、有楽町店は統廃合の対象から外されてきた。流行情報の発信拠点でもあり、西武百貨店のブランド・イメージを守る役割を担っ