教育に市場原理に持ち込むことを嫌う人たちがいます。きっと、弱い立場の人が、むきだしのエゴイズムの犠牲になる弱肉強食の暴力的な「競争」の世界となり、教育の場が荒むことを恐れてのことでしょう。だから教育の場には競争原理を入れてはいけないという主張になってきます。子どもたちを大人の暴力から守るべきなのだと。さらに学校でのいじめも、社会の「競争」の思想が持ち込まれた結果起こったとする考えです。 しかし、真逆だと思います。子ども社会でも自然発生的に起こってくる競争に向きあわなかったこと、正しく競争させる教育を行なわなかったことが背景となり、また学校、教育委員会、文部科学省が、縦のムラ社会、自分たちの立場を守ろうとしてきたことが、いじめの現実に立ち向かわず、犯罪にエスカレートするまで放置し、子どもを守らなかったことが、被害を受けた子どもを自殺にまで追いこんでしまったのです。 競争を成熟した社会を阻害す