◇政府の働き方改革実現会議で 安倍晋三首相は16日、政府の働き方改革実現会議で、2017年春闘で「少なくとも今年並みの水準の賃上げを期待したい」と述べ、4年連続で経済界に賃上げを要請した。議員として出席した榊原定征・経団連会長は「賃上げのモメンタム(勢い)を継続していきたい」と応じた。 14~16年春闘で2%超の賃上げを実現している。円高進行によって昨年より企業収益が減少するなど経営環境が厳しさを増しているが、改めて首相がベースアップを含めた賃上げを要請した。政府はこれまでも経済界の代表らを集めた「政労使会議」や「官民対話」で賃上げを求めている。 会議に出席した連合の神津里季生こうづりきお)会長は「ボーナスを含めた総年収ではなく、月例賃金(毎月支払われる賃金)の引き上げをいかに広げていくかがポイントだ」と述べた。 政府は、中小企業の業績回復が遅れていることに配慮し、賃上げした中小企