自賠責保険 合理化努力を値上げの前提に(2月17日付・読売社説) ドライバーに負担増を求めるのなら、問題点を洗い出し、透明で合理的な制度に見直す取り組みが欠かせない。 自動車保有者に加入が義務付けられている自動車損害賠償責任(自賠責)保険の保険料が4月から平均13・5%引き上げられる。2011年度の11・7%アップに続く大幅値上げである。 収支悪化が引き上げの理由だ。12年度末の累積赤字は5000億円超に達する。08年度に保険料を大幅に値下げして保険料収入が減る一方、交通事故の死傷者への保険金支払いが増加した。 自賠責の目的は、事故被害者の救済にある。収支を改善しなければ制度を維持できず、保険料の値上げはやむを得まい。 ただ、交通事故の発生件数と死傷者数が減少し続けているのに、保険金支払いが高止まりしていることが懸念される。 事故統計に含まれない軽傷者の請求の増加や、損保会社の査定が任意保