現行のフルハイビジョン放送の16倍もの解像度を持つ次世代放送規格「8K放送」の実用化への動きが本格化し始めている。NHKが8月1日から8Kの試験放送をスタート。ソニーやパナソニック、シャープなどは、8Kに対応したテレビの技術開発に乗り出している。日本の家電メーカーは、2000年代初めに普及した薄型テレビ市場で先行したものの、00年代半ばに韓国・中国メーカーからシェアを奪われた苦い経験がある。日本メーカーは、高付加価値の「8Kテレビ」で再びテレビ市場の主導権を握ることが出来るのか。IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏が今後を展望する。 シャープが「8Kディスプレー」実用化 「現在、シャープは85V型の8Kディスプレーを作ってNHKに納めており、パブリックビューイングもすでに実施した。8Kテレビの開発ではトップのポジションにいると自負している。実際に売れる商品に仕上げていけるように、これから急