米アップルのiPhone(アイフォーン)をはじめとする海外勢に押され気味の日本勢のスマートフォンだが、独自の技術をいかして海外で人気を集める機種もある。 富士通と京セラ製のスマホで、音声を聞き取りやすくするなど基本性能を高めたことで、高齢者や建設現場の潜在需要を掘り起こした。 ◆高齢者 富士通は、2013年6月からフランスの通信大手「オレンジ」を通じて高齢者向けのスマホの販売を始めた。当初はパリ近郊など、高齢者が多く住む地域の90店舗に限って販売したが、利用者の反応が良かったため、13年10月からはフランス全土の250店舗に拡大した。 フランスで売られているスマホは、12年8月から日本で販売している「らくらくスマートフォン」がベースだ。画面の操作ボタンを大きめにしたほか、話し相手の声の速度を自動的に落として聞き取りやすくする機能を設けた。加齢と共に徐々に聞こえにくくなる高音域が、聞こえや