両区間を4時間未満で結ぶ最新車両や、航空運賃より5000円以上安い乗車料金、ほぼ1時間に1本の運行本数――。 JR側は様々なセールスポイントで攻勢をかけ、優位な立場だった航空各社は危機感を募らせている。沿線自治体は早くも修学旅行生などの獲得に向け、動き始めた。 ◆4時間の壁◆ 「絶対に3時間台にしろ」◆ JR経営陣が新大阪―鹿児島中央間の直通でこだわったのは、所要時間だ。 新幹線が4時間を切る東京―広島間で、航空機との乗客占有率を比べると、新幹線が6割、航空機が4割。しかし、4時間超の東京―博多間は新幹線が1割に落ち込む。そのため、新大阪―鹿児島中央間は、停車駅を最小限に絞り、最速3時間47分で結ぶ「みずほ」を誕生させた。 航空運賃より割安の料金設定のほか、大阪(伊丹)空港―鹿児島空港を1日11往復する空のダイヤを意識して毎時約1本の直通列車の運行を計画。リクライニング機能が充実した座席、