大学柔道の名門で、五輪や世界選手権のメダリストを輩出している天理大柔道部(奈良県天理市)の男子4年生部員4人が今年5月、同部の寮で、1年生部員約10人の顔を平手打ちし、うち1人に左耳の鼓膜が破れるけがをさせていたことが、同大学への取材でわかった。 大学によると、4人は大学の調査に事実関係を認め、けがをした部員に謝罪。暴力は7月まで3回にわたり、大学は4人を停学処分にする方針。事実を知りながら全日本柔道連盟(全柔連)理事に就任した同部の藤猪省太(ふじいしょうぞう)部長(63)(天理大教授)は3日、読売新聞の取材に、全柔連理事と同部長を辞任する意向を明らかにした。 大学は全柔連に暴力の事実関係を報告していなかった。藤猪部長は、この問題を把握し、けがをした部員らに謝罪した後の8月21日、暴力問題など相次ぐ不祥事を受けて体制を刷新した全柔連の理事に就任したが、「問題を大学の学生部に報告しており、学