法務省は11日、熊本県宇土市と熊本市の3人殺傷事件で2件の強盗殺人罪などに問われ、熊本地裁の裁判員裁判で死刑判決を受けた田尻賢一死刑囚(45)の刑を、同日午前に福岡拘置所で執行したと発表した。 2009年5月に導入された裁判員裁判で、死刑判決が言い渡された死刑囚に対する執行は2人目。 死刑執行は今年3月以来で、現安倍政権下では10度目(計17人)。8月に金田法相が就任してからは初めてとなる。同省によると、執行されていない収容中の死刑確定者は128人になった。 確定判決によると、田尻死刑囚は04年3月、熊本県宇土市の開業医宅で、妻の中津千鶴子さん(当時49歳)を殺害し、現金約18万円入りのバッグを奪った。11年2月には、熊本市の会社役員宅で、妻の右田美子さん(当時65歳)をナイフで刺殺して現金約10万円などを奪い、会社役員にも重傷を負わせた。