大飯活断層調査 科学的な議論に徹するべきだ(8月24日付・読売社説) 国内で唯一稼働している関西電力大飯原子力発電所(福井県)の敷地を貫く断層は、地震を起こす活断層かどうか。 評価している原子力規制委員会の専門家チームの議論が迷走を続けている。 大飯原発の稼働の可否がかかる重要な調査だが、データをきちんと示さずに、「活断層が敷地内にある可能性は高いと思う」と主張するメンバーまでいるためだ。 これで科学的な議論と言えるだろうか。大いに疑問である。 科学は、実験や測定に基づき仮説の是非を客観的に検証する営みである。根拠なしに「思う」と唱えるのは、あまりに乱暴だ。 チームは、島崎邦彦委員長代理ら5人の研究者からなる。昨年11月から3度現地を調査し、今週まで5回の評価会合を開いた。 延々と続く議論に、5回目の会合で説明と質疑に当たった関電側が、「(規制委が命じた)調査を昼夜休みなく進めてきた。早く