新型インフルエンザの国産ワクチンを健康な成人(医療従事者)に2回接種しても、1回接種と同等の有効率しか得られないことが、国立病院機構が実施した臨床試験でわかった。 11日、厚生労働省で開かれた専門家らの意見交換会で報告された。2回接種の有効性に疑問を投げかける結果で、同省は、現在、医療従事者以外は2回の接種とする方針を変更すべきか、検討する。 臨床試験は、9月17日から同機構の4病院で、20〜59歳の健康な成人200人を対象に行われた。接種前と、接種1回目の3週間後に、新型インフルエンザに対する抗体(免疫物質)の量を調べると、通常量のワクチンを接種した98人中72人(73%)の抗体が増加し、ワクチンの有効性が確認された。 今回、2回目接種の3週間後でも、98人中70人(71%)しか抗体が十分上昇していなかった。 現在2回接種が前提の基礎疾患(持病)のある人が1回接種となれば、約900万回分