JR西日本管内での飛び込み自殺が平成19年度、前年度に比べて8件増え85件にのぼっていたことが23日、分かった。今年度もほぼ同じペースで推移しており、減少の兆しは見られないという。利用者に大きな影響を与える鉄道自殺だが、同社では「防止の決め手はない」と苦慮している。 JR西によると、昨年度の同社管内の人身事故件数は214件で、うち85件が飛び込み自殺だった。 全国では19年度、前年度比約3%増の約3万3000人が自殺。鉄道への飛び込みは、首つり▽高所からの飛び降り▽入水−などに次いで6位で全体の約3%ほどだが、周囲への影響は大きい。 例えば、7月2日に大阪府茨木市のJR東海道線茨木駅で発生した、特急電車への男性(45)の飛び込みでは、約1時間半に渡って列車が運休し、約8万7000人に影響した。 同社によると、事件性の有無を調べる警察の現場検証の後、遺体の搬出を経て運転再開までの平均所要時間