記者の厳しい質問に顔をゆがめる冬木三男社長=9月06日11時44分、大阪市北区の第三ビル(撮影・早坂洋祐) 大阪市の米粉加工販売会社「三笠フーズ」による事故米の不正転売問題で、平成18年11月に農薬のメタミドホスに汚染された事故米を政府が初めて売却することを知った冬木三男社長(73)が「いい米だ。全部買いたい。少なくとも3分の1はほしい」と周囲に話していたことが10日、分かった。入札には冬木社長自らが出向き、工業用のり原料の相場の2〜3倍の高値で落札したという。 この事故米は九州工場で約1年間保管され、農薬の残留濃度が低下した後、宮崎一雄・非常勤顧問らが偽装工作をしたうえで食用として売却しており、冬木社長が当初から食用転売を目的に購入し、宮崎顧問と結託して売却していた構図が浮かび上がった。 三笠フーズによると、落札された事故米は基準値を超えるメタミドホスが検出された中国産のもち米の一部。1