【ロンドン=木村正人】国際通貨基金(IMF)から21億ドル(約1940億円)の緊急融資を受けることで合意したアイスランドで、最大手行のカウプシング銀行が日本国内で発行した円建て外債(サムライ債)500億円が27日、債務不履行になった。同行は事実上国有化されているが、資金が底をついているようだ。 フランス通信(AFP)によると、同行のスポークスマンは同日、「銀行の負債を返済するため、資産を売却している。どれぐらい返済できるかが確定するまでしばらく時間がかかる」と説明。同行を含めたアイスランドの上位3行はすべて政府の管理下にあり、今後、IMFの監督を受けて返済計画を進める予定だ。 今回、債務不履行になったのは2006年に日本の機関投資家や企業に販売されたもので、20日に利払いが停止、猶予期限の27日になっても支払われなかった。