広島は68回目の原爆の日を迎えた。松井一実広島市長は平和宣言で「北朝鮮の非核化と北東アジアにおける非核兵器地帯の創設に向けた関係国の更なる努力が不可欠だ」と述べ、初めて北朝鮮の核問題に言及した。 秋葉忠利前市長時代の平和宣言は、北の核問題には全く触れず、むしろ米国の「核の傘からの離脱」を求めたりする内容だった。日本が直面する最大の核の脅威に向き合い、それを平和宣言に取り入れた松井市長の判断を評価したい。 松井市長は今年も、原爆と原子力発電を結びつけることなく、政府に「国民の暮らしと安全を最優先にした責任あるエネルギー政策」を求めるにとどめた。これも妥当な判断だといえる。 松井氏は事前のインタビューでも、福島第1原発事故について「放射能被害の心配は分かる」と理解を示しつつ、「絶対悪の核兵器と、人間のエネルギー造成のために使う技術は区分けが重要だ」と語っていた。 ただ、松井氏が日印原子力協定交