前回小欄(14日付)で五輪開会式当日の「各局の五輪報道を検証」して「最悪の報道はNHK」と断じたが、閉会式はどうだったか。やはりNHKだけが2時間以上も「中国共産党の国威発揚を延々、垂れ流した」。 女性アナウンサーが「華やかですね」「すごいですね」と礼賛。男性アナは「閉会式は中国55の少数民族の多様な文化を表現するのもテーマ」と解説、「無事に終わろうとしています」と語った。当日の「海外ネットワーク」も「北京ではオリンピックに刺激された人たちのスポーツ熱が高まっています。おじいさんの卓球もいつもと気合が違います」と報じた。なんともお気楽な報道だ。 NHKは知らないのか。北京政府が五輪開催中も「少数民族」を弾圧したことを。「華やかな」イベントの影で冷酷な報道規制が敷かれたことを。北京五輪は「無事」終了したのではない。中国当局が力ずくで抑え込んだのだ。 期間中、総合テレビのニュースは五輪宣伝番組