きのうの党首討論は、久々におもしろかった。野田首相がいきなり「16日に解散する」といったのに対して、安倍総裁は意表を突かれて「16日に選挙するのか」と言い間違え、「ポピュリストだ」とトンチンカンな反論をしていた。改革への強い決意を見せる野田氏の迫力に対して、「全野党の合意」を理由にして定数削減の先延ばしをはかる安倍氏のほうが(悪い意味で)保守的に見えた。 民主党政権の3年間の成績は学生なら「不可」だが、野田首相には「可」ぐらい出せる。政治的に困難な増税を実施し、原発を再稼働し、ねじれ国会も乗り切った。党内に分裂を抱える民主党で、ここまで指導力を発揮した力量は大したものだ。茂木健一郎氏もいうように、日本のようなコンセンサス社会で結果を出せるのは、こういう「家康型リーダー」なのかもしれない。 家康は人気がないが、政治的には天才だった。100年以上にわたる戦国時代に終止符を打ち、長期の平和の礎を
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