ここで1つ、問題になる情報が出てきてしまいました。 5月下旬の段階で、ドイツの衛生当局は「スペインから輸入されたキュウリから、病原性大腸菌が感染した」と発表したのです。 実際にはこのキュウリ、市が回収する「有機ゴミ(Bio Abfall、 BIOゴミ)」の中に混ざっていたものから大腸菌が見つかったものに過ぎなかったのですが、「スペインのキュウリはヤバイ」といううわさ、さらには「BIOゴミ」が「BIO食品」と混同されて「ビオのキュウリが原因」などといった風評被害まで出てしまいました。 ドイツのこの発表によってベルギーやロシアなども「スペイン産キュウリ」の輸入を停止します。これに猛反発したのは、当然ながらスペイン政府でした。事実無根である、風評被害による損害賠償請求も辞さない、という対立構図になってしまったのです。 錯綜する「病原野菜」情報 この中毒騒ぎでは、ドイツ全土で1500人以上が中毒症