吉本興業は9月11日、元ソニー会長の出井伸之氏が代表を務める投資会社による株式公開買い付け(TOB)に賛同すると発表した。友好的TOBの結果、同社は上場を廃止し、新たに在京民放キー局各社と電通、ソフトバンク、ヤフーなどが出資する株主構成で生まれ変わる。メディアとの連携を強化して収益基盤を安定化させ、アジア市場への本格進出で一段の成長を狙っており、非上場化と株主構成の簡素化で、短期的な業績に左右されない迅速な経営判断が行える経営体制を構築するのが目的だとしている。 TOBは、出井氏が代表を務める特別目的会社(SPC)「クオンタム・エンターテイメント」が実施。在京民放キー局5社と電通、ソフトバンク、ヤフー、フェイスなど13社がSPCに出資し、TOB成立でSPCが吉本興業を子会社化した後、SPCと吉本興業が合併。SPC出資各社が吉本興業の株主になる──というスキームだ。 TOB期間は9月14日か