東日本大震災で発生したがれきの広域処理で、静岡県島田市は20日、市役所本庁舎などで試験焼却を終えた後に回収した焼却灰を公開した。灰の放射性物質(セシウム)の濃度は速報値で1キロ当たり64ベクレルと受け入れ基準(同500ベクレル以下)に適合しており、市の担当者は「安心している」と語った。詳細な分析結果が全て判明するのは3月下旬となる見通しで、その後同市は本格受け入れを検討する。 試験焼却では、岩手県山田町の災害廃棄物約10トンをコンテナ5台で運搬。焼却前にコンテナを開封したときのセシウム濃度は13〜23ベクレルで、焼却した結果、濃度が高くなったものの、受け入れ基準は下回った。 市役所本庁舎を訪れた市民からは「大丈夫と確信した」(60代男性)、「放射能だけではなく、他の物質も調べてもらえなければ安心できない」(40代女性)などの声が聞かれた。 【関連記事】 「東電解体」はすでに始まっ