被災地の災害廃棄物処理をめぐって、東京都の石原慎太郎都知事と鹿島建設との不透明な関係が明らかになりつつある。 瓦礫処理は、鹿島建設を中心とした大手ゼネコン九社が約二〇〇〇億円で受注しているが、その鹿島の常務執行役員に石原都知事の元公設第一秘書である栗原俊記氏がいることがこのほど分かった。 瓦礫処理について、石原氏は会見で「反対する人には黙れ、と言えばいい」と豪語し、不思議なほど積極姿勢を示している。 栗原氏は鹿島に入社後、まもなく石原氏の公設第一秘書に。その後、一五年にわたって石原氏に仕えることになるが、その間「黒シール事件」を起こしている。これは一九八三年、第三七回衆議院総選挙で、石原氏の対抗候補である故新井将敬氏の選挙ポスターに「元北朝鮮人」などと書いたシールが貼られた事件。シール貼りを主導した栗原氏は公職選挙法違反の容疑で書類送検された。石原氏はこの時「秘書が勝手にやった」と弁