がんで摘出した腎臓から病巣を除き別の腎臓病患者に移植する「病気腎移植」について、日本泌尿器科学会や日本移植学会など関連する5学会は16日、「先進医療に認めるべきではない」とする声明を発表した。 学会側は、〈1〉日本泌尿器科学会の指針が守られずに腎臓が摘出される恐れが高い〈2〉患者の精神状態を考えると、医師の十分な説明や患者の理解が難しい――などを理由に、「適切な医療とは言えない」としている。 病気腎移植については、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)が昨年10月、費用の一部に健康保険が適用される先進医療を国に申請したが、書類不備で差し戻され、今年6月に再申請した。