放射能対策、恐怖克服で2次被害を抑えよ=リスク可視化、悪質者の隔離…情報面からの「国土防衛戦」 / 記事一覧 「私たちの恐れるべきことは、恐怖という感情それ自体だ」 フランクリン・D・ルーズベルト。1931年のアメリカ大統領就任演説で。 伝聞情報で恐縮だが、ある30歳代後半の母親の姿を紹介したい。今年5月に知人のメディア関係者の女性から聞いた話だ。東京西部に住むその人は放射能を恐れ、原発事故以降小学校低学年の1人息子を家に閉じ込めた。20万円のガイガーカウンターを買い、毎日放射能を計測。内部被爆が話題になると給食を恐がり、西日本の食材を使う弁当を持たせている。 この母親は夫とそろって研究職(ただし文系)で高学歴だが、いわゆる「ポスドク問題」で働き口が少なく生活は厳しいそうだ。知人によれば「冷静にという忠告を無視し、自分の恐怖と行動だけを語り、旦那と子どもの様子をまったく話さなかった」