アルジェリアのチンドゥーフ砂漠にある西サハラ難民キャンプ。難民生活35年、独立運動37年、国連投票を待って20年、西サハラ人の不屈の闘志には頭が下がる。 2年前の11月8日は、世界中が夢見心地だった。あの超大国アメリカが黒人大統領を選んだのだ。アフリカは歓喜に涙し、アフリカ最後の植民地.西サハラは、翌日にでも独立を勝ち取れそうな希望に包まれていた。西サハラ難民は早々に帰国の支度を始めた。しかし、2年後の今日2010年11月8日、西サハラ情勢はチェンジしていない。35年前に祖国西サハラを銃で追われた西サハラ難民は約20万に膨れ上がり、相変わらずアルジェリア砂漠でテント生活をしている。35年前に西サハラを脱出できなかった西サハラ住民約7万も、相変わらずモロッコ占領下で2級市民生活をおくっている。モロッコが作った約2,500キロの地雷原で、西サハラ人は分断されたままだ。 ◆14才の西サハラ少年を