放射線が「もの」に当たった時にどのくらいのエネルギーを与えたのかを表す単位であるグレイと、放射線が「人間」に当たったときにどのくらいの影響があるのかを評価するための単位であるシーベルトについて説明します。 1.グレイ(Gy)について 放射線が「もの」に当たると、その持っているエネルギーを「もの」に与えます。”グレイ(Gy)”は、「もの」が単位質量あたりに放射線から受けるエネルギー量を示す単位であり、吸収線量と呼ばれます。 放射線生物学の祖と言われるイギリスの物理学者であるルイス・ハロルド・グレイの名前に因んで、単位としてその名前が使われています。 グレイはジュール/キログラム(J/kg)とも表され、1グレイは物質1kgあたりに1ジュール(エネルギー量を表す単位)のエネルギーを放射線から受けたということを意味しています。エネルギーを表す単位としてよく使われているものにカロリー(cal)があり