平積みでしかも安かったので(笑)、書店で『思考の整理学』を購入。その中で、「読書中はメモを取らない」という思考法が紹介された後に、こんな一文がありました: どうやら、記録したと思う安心が、忘却を促進するらしい。昔、ある大学者が、訪ねてきた同郷の後輩の大学生に、一字一句教授の言葉をノートにとるのは愚だとと訓えた。いまどきの大学で、ノートをとっている学生はいないけれども、戦前の講義といえば、一字一句ノートするのが常識であった。教授も、筆記に便なように、一字一句、ゆっくり話したものだ。その大学者はそういう時代に、全部ノートするのは結局頭によく入らないという点に気付いたらしい。大事な数字のほかは、ごく要点だけをノートに記入する。その方がずっとよく印象に残るというのである。 例で出ているのは大学の講義ですが、「記録する安心してかえって忘れてしまう」という指摘、確かに当たっていると思います。メモができ