アジア選手権優勝と、ロサンゼルス五輪出場を決める最後の1点。 どこへ上げるか――。セッターの深津英臣に、迷いはなかった。 「あまりよくなかった」と苦笑いを浮かべたトスは、レフトで待つ石川祐希のもとへ。1本目はブロックにかかったがリベロの山本智大がつなぎ、2本目も深津は石川へ託す。チームが勝つために、そしてセッターとしての思いが込められていた。 ADVERTISEMENT 「石川を信じていました。だから『お前に上げるよ、俺は』ってメッセージを込めた。僕の思いが彼には伝わっていたと思うし、応えてくれた。バレーを通して、会話ができたような気がしました」 10年前には夢の直前で阻まれた壁を、打ち破った。最後は笑顔、でも「苦しかった」と明かす、深津にとって2度目の五輪予選が終わった。 日本代表の元キャプテン 今季の深津は、前人未踏の13連勝を達成したネーションズリーグからスタメンセッターとしてコート