毎年開催されるプロ野球のドラフト会議は、運やさまざまな思惑が絡み合い、選手の人生をあっけなく変える。24年前、22歳だったドラ1候補が一人、天国から地獄へと突き落とされた。当時、立教大4年で、プロ入りが確実視されていた多田野数人。ドラフト会議直前、週刊誌に同性愛を題材にしたポルノビデオ出演の過去を暴かれ、指名を約束していた球団は手を引いた。表向きはけがの影響とされたが、スキャンダラスに報じられたゴシップが、各球団の編成陣に指名回避を促したのは明らかだった。今だからこそ話せる当時の心境を、46歳になった本人が激白した。《全3回の1回目/第2回、第3回も公開中》 人生の荒波にもまれ、酸いも甘いも経験し、多田野は今、柔和な笑みを湛えている。 立大時代に指名漏れで絶望を味わい、渡米して挑んだマイナーリーグは過酷だった。それでも必死に白球を投げ続け、メジャー昇格。“逆輸入選手”としてドラフト1位で日