「精神的なこと、これも技術のうち」「こういう蹴りが抜きの蹴り。わかる?」――近年、芸人やYouTuberのモノマネの題材となり、注目を集めている佐山聡の“地獄のシューティング合宿”。34年前、その現場を泊まりがけで取材した記者が目の当たりにした壮絶な実態とは……。総合格闘技の夜明け前に滴り落ちた、血と汗と涙の内幕を現代に伝える。(全2回の1回目/後編へ) 「舐めてんの?」なぜ、いま佐山聡がバズっているのか 「俺を舐めてんの? 思い切り蹴れって言ったんだよ。これが思い切りか、お前の。舐めてんのか? 思いっ切りかそれで! やってみろオラァ! 殺すぞこの野郎!」 背筋が凍りつくような怒号とともに、容赦のない張り手が飛ぶ。手にした竹刀で頭部を叩く場面にも遭遇した。 ここはレッドゾーンを超えた教団の修行道場か。それとも、地獄の一丁目か。ひりついた空気が漂う中、異論を唱える者は皆無だった。仮に令和の世