医学部に入学後、メンタル不調に 「大学に行くのがつらいんです。自分がこれほど勉強についていけなくなるとは思いませんでした」 この日が初めてのカウンセリングだったクライアントの男子大学生Aさんは、声を詰まらせながら話し始めました。私立大医学部の2年生で、入学以来、想像を超える勉強量で、授業や実習に追われる毎日。多くの医学部がそうであるように、特に2年生以降はすべての科目が必須科目となり、1単位落としただけでも留年になるという高いプレッシャーにさらされています。欠席が留年につながることもあるため、気持ちが不安定でも休めないそうです。 そして、ひと通り話し終えた後、こう呟いたのです。 「だから医学部なんて行きたくなかったのに……」 Aさんは私立の中高一貫校からの内部進学。高校の成績がよかったことから医学部も狙えると言われ、親の強い希望もあって医学部に進学しました。でも、本当は建築を学べる学部に行