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楽しむために入れたはずの友達との予定が、どうしても億劫になる。外へ出れば気分転換になるとわかっているのに、動こうと思えない。そんなときは、楽しみや快楽を感じる「筋肉」が衰えているのかもしれない。米紙「ニューヨーク・タイムズ」が、心の筋肉の鍛え方を紹介している。 あなたの「幸福を感じる筋肉」は衰えている? 誰もが経験したことがあるだろう。自分にいま何より必要なのは気分を上げることなのに、楽しいとわかっているはずの体験を拒み、逃げ出したい衝動に駆られることが。 私たちは誕生日パーティーを欠席する。ランチの約束をキャンセルする。そのために努力する価値がないように思えるのだ。そして結果的に、かなりの確率で、そうしなかった場合よりも気分が落ち込む。 それなら気分が落ち込んでいるとき、ストレスが溜まっているとき、疲れているとき、あるいは孤独を感じているとき、外へ出る意欲を高めるにはどうしたらいいのだろ
最新のニュースに登場した時事英語を紹介するこのコーナーでは、世界のニュースに出てくるキーワードを学ぶと同時に、ビジネスの場や日常会話のなかでも役立つ単語やフレーズを取り上げていきます。1日1フレーズずつクイズ感覚で学び、英語に触れる習慣をつくっていきましょう。語彙力の向上には、日々の積み重ねが大事です。 今日の時事英語 2024年9月2日(月)の「CNN」に次の一文がありました。 The lackluster performance in China comes as the company loses out to local EV brands, notably BYD, which also pose an increasing threat to its business in Europe.
「反・反労働」宣言 ──週休3日制や無条件ベーシック・インカムを求める人が多いなか、あなたは「反・反労働派」を宣言しています。その真意は何ですか。 歴史のなかで、多くの人々が労働時間の短縮のために戦ってきましたし、その戦いを続けることには意味があります。経済的にも、いまのように多く働く必要性はありません。そのため、労働時間を減らそうという動きは理解できます。 しかし私は、仕事の世界とは、きわめて重要な社会的空間であり、社会のなかで特別な性質を持つ領域だと考えています。それゆえに、あえて「反・反労働派」を名乗っているのです。 ──その特別な性質とは何ですか。 仕事では、意図的に選んだわけではない人との出会いがあります。同僚が、いわゆる運命をともにする仲間となります。それこそが、社会にとってとても重要なのです。仕事の世界とは、そこで議論をしたり、対立したり、解決策を探したりするなかで、社会的な
カナダが中国製EVに100%の関税を課すと発表し、米国やEUと並んで「対中包囲網」に加わることに。トルドー首相は「race to the bottom(底辺への競争)」という言葉を使って理解を求めたが、中国にしてみたら「トルドーよ、まさかお前まで」と衝撃が走ったという。 中国製EVをめぐる貿易問題で何が起こっているのか? 元NHK解説主幹でジャーナリストの池畑修平氏が深堀りする。 「輸入を拒否します」宣言 カナダ政府は8月26日、中国で製造されたEV(電気自動車)に対して新たな関税を課すと発表した。 その税率、なんと100%。それほど高い関税率をかけるのは、「輸入を拒否します」と宣言したに等しい。 カナダのジャスティン・トルドー首相は、この中国に対する強硬措置について説明するなかで、こう述べた。 “Unless we all want to get to a race to the bot
ドイツ西部ゾーリンゲンで、3人が死亡、8人が負傷するナイフを使った殺傷事件が起きた。殺人やテロ組織に関与した疑いで8月25日に逮捕されたのは、シリア人の男性(26)だ。これを受け、ドイツでは難民への反発が強まっている。 「過激派」による犯行なのか? カタールメディア「アルジャジーラ」によると、個人情報保護法に基づき、逮捕された男はイッサ・アル・Hと特定されている。男はISIS(いわゆる「イスラム国」)のメンバーである疑いがあるという。だが、これまでドイツの治安当局から「過激派」として認識されていなかった。 なお、容疑者は2022年12月にドイツに到着したシリア人で、難民申請中だった。
『ボーリング・フォー・コロンバイン』や『華氏911』などのドキュメンタリー映画で知られるマイケル・ムーア監督は、2016年の選挙前にトランプ大統領の誕生を予想するなど、近年は米大統領選のご意見番的存在になりつつある。11月に迫る今回の選挙について、英紙「ガーディアン」がインタビューした。 急に風向きが変わった 民主党は、再出馬に意欲を燃やすジョー・バイデンを前にして、選挙での大敗を危ぶんでいた。バイデンが身を引き、カマラ・ハリス副大統領が最有力候補となったいま、突如として、敗北の見込みを見据えているのはドナルド・トランプのほうだ、という雰囲気になっている(註:ハリスは8月22日に民主党の指名を正式に受諾)。 リベラルな映画監督で、民主党支持発言の多いマイケル・ムーアは、8年前にトランプが初の大統領選への出馬を表明をするためにトランプ・タワーのエスカレーターに乗って以来、いまが最も楽観視して
習体制を逃れたい中国の“頭脳流出”が止まらない 望む生き方ができない母国を離れ、東京に移り住む中国の知識人が増加 中国人の出版業者チャン・シージーさんはカートを引いて東京・神保町を歩き回る Photo: Noriko Hayashi / The Wall Street Journal チャン・シージーさん(47)はかつて中国大手出版社の経営幹部として年間数百万ドル相当の書籍販売を監督し、北京で開かれる宴会で契約を取り交わしていた。最近はショッピングカートを引いて東京の本屋街、神保町付近を歩き回り、自費出版業者として手がける3作品を置いてほしいと本屋に頼み込んでいる。 北京で彼が扱った書籍は月に何万部も売れることがあった。日本で売れたのは1月以降で合計2000部にも満たない。 チャンさんは、新型コロナウイルスの流行以降、総じて衰えずに続いている中国の広範な頭脳流出の一例だ。習近平国家主席の下
かつて欧米では傘は高級品とされ、主におしゃれで裕福な女性たちによって、そのステータスを示すために使われた。しかし、20世紀に入ってから、日傘は欧米ではほとんど使われなくなってしまった。 ところがいま、欧米の人々が日傘を使うべき理由が高まっていると、米国の歴史学者は主張する。 米国で忘れられた日傘 ビーチに行くときに日焼け止めを塗る人は多い。だが、夏の強烈な日差しの下では、ちょっと外出するだけでも体に負担がかかる。汗をかき、疲れ、危険な紫外線にさらされて日焼けもする。 アジア諸国では、そういうときに便利なものが使われている。日差しと紫外線を遮ぎる「日傘」だ。
米国のディズニー・ワールドやディズニーランドの値上げが止まらない。かつては無料サービスだったものが有料化し、入園料やホテルの宿泊料も高騰している。果たして、海外旅行にかかる費用にも劣らぬ金額を払う価値はここにあるのだろうか? 忠実なファンたちが、疑いはじめた。 トロント在住の映画製作者でコンテンツクリエイターのジェイク・ウィリアムズは2024年の初めに、地球上で一番のお気に入りスポットを久しぶりに訪れた。それは、フロリダ州オーランドにある「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」だ。 子供の頃から、ディズニー・ワールドと「ディズニーランド」を1年に何度も訪れてきたウィリアムズは、大人になってから年間パスポートの所持者となるも、2019年以降はどのディズニーのテーマパークにも行っていなかった。 ウィリアムズは「しょっちゅう行っていたのに、これだけ長い期間ご無沙汰しているのは自分でもクレイジ
いまよりはるかに多様だった日本語 ──奈良時代の日本の人口は500万~600万人ほどと推定されています。その頃の日本の言語事情は、どれくらいわかっているのですか。 これは難しい話です。いまの日本語には関西弁や東北弁などがちょっと残っているけれども、かなりの統一性があります。それに比べると、奈良時代の日本語は全然そうではなかったと考えられます。 いま私たちのもとにある当時の日本語の痕跡は、あくまでも文学的な言葉で書かれた歌集です。『万葉集』に出てくる日本語が当時、本当にそのまま話されていたかというと、おそらくそうではないんですね。書き言葉と話し言葉のあいだに完全な断絶があったとは考えられませんが、隔たりはかなりあったはずです。 当時の日本語には統一性がなく、複数のものがあったわけですが、大雑把にいえばふたつに分けられました。ひとつは西の日本語、すなわち奈良の日本語であり、もうひとつは東歌、す
貧困や気候危機といった地球規模の問題は、中国やインドなど、60億人の人口を擁する中所得国にかかっているといっても過言ではない。だが、彼らの多くは「前世紀型のアプローチ」にこだわっており、それでは先進国の仲間入りをするのに相当な時間がかかると、世界銀行上級副総裁のインダーミット・ギルは指摘する。 いつまでも超えられない壁 「富めることは栄光なり」 これは、過去半世紀で最も成功した開発戦略の一つを鼓舞した格言である。開発途上国で広く共有されている願望であり、それには充分な理由がある。国が豊かになれば、輝かしい結果を実現できるからだ。生活水準は向上し、貧困は減退する。製品や生産方法が改善されることで、環境汚染も改善される。 そのため、ますます多くの開発途上国が、国家目標として先進国に到達する期限を設定している。中国は2035年、ベトナムは2045年、インドは2047年といった具合だ。
『万葉集』と『星の王子さま』の共通点? ──日本では、作家のリービ英雄が『英語でよむ万葉集』という新書を書いています。『万葉集』の全訳に取り組む詩人・翻訳家のピーター・J・マクミランも『英語で味わう万葉集』という新書を書いています。日本人が英語で『万葉集』を読むのを推奨しますか。 推奨はしません。いちばん重要なのは、どんな言語でも構いませんから『万葉集』を読むことです。でも、なぜ英語なんですかね。これも『万葉集』は簡単だから、英語にしてもいいという意識の表れだと思いますね。それはいいことでもあれば、悪いことでもあります。 やはり面白いのは、英語で味わう対象が『古今和歌集』ではなくて『万葉集』だというところです。 たぶん『古今和歌集』の日本語は、やはり教育の場で勉強する対象のひとつですので、当時の日本語といまの日本語には一種のつながり、連続性があるという意識が働くのだと思います。 でも奈良時
──フランスのどちらのご出身ですか。 いちおう、パリの出身です。パリ郊外のヌイイで生まれ、シャトネで育ちました。高校でパリに移り、それからずっとパリで学業を続けてきました。 ──日本に関心を持ったきっかけは何でしたか。 子供時代の友達のお父さんが、日本語の先生だったんです。その友達の家に行くたびに、日本の食べ物や本、DVDなど日本の文化との出会いがありました。 そこで初めて「おにぎり」というものを見たとき、「それって、本当にそうやって食べるんですか」と半信半疑でしたが、食べてみると、うまいことがわかりました。 DVDは、黒澤明の映画が多かったです。小津安二郎の映画も見ていたと思います。『東京物語』は、子供が見てもちょっとわからないかもしれないので違ったかもしれませんが(笑)。そういったところから日本に興味を持ちはじめました。 高校のとき、その友達が日本語の勉強を始めたので、自分も始めました
米ネバダ州の砂漠の荒野で開催される音楽とアートの祭典「バーニングマン」。 毎年夏の終わりに開催される同祭典のチケットは、販売されるやいなや、すぐに売り切れることで知られてきた。 電気も水道もガスも通っていない陸の孤島に、祭典中の7日間だけ巨大な街を作り上げ、世界各地から集まった数万の人々と過ごす経験を「一生に一度は経験したい」と思っていた人は多かったはずだ。 過去10年ほどは、メタCEOのマーク・ザッカーバーグやテスラCEOのイーロン・マスクなどの億万長者からハリウッドスター、そのほか多数の有名人やインフルエンサーなども参加しており、人気が沸騰していた。 しかし、今年は開催前から「2011年以来、初めてチケットが売れ残っている」と報じられていた。
子供よりも「自動車優先」 現代人は、道路といえば主に交通のために存在すると考えがちである。つまり、道路とは、車がある場所から別の場所へ、すばやく整然と移動するための設備である、という考え方だ。 しかし、ニューヨーク大学都市科学・都市発展センターの研究員マーセル・モランいわく、「自動車ができるより前から、道路は移動とは関係のない山ほどの役割を果たしてきた」のだ。 また、『遊びのためのデザイン 子供の広場と都市空間のポリティクス 1840-2010』(未邦訳)の著者である歴史家、ジョン・ウィンダーによれば、とりわけ米国とヨーロッパが工業化して以降、都市で増えつづける子供たちにとって、道路は主要な遊び場であった。
2023年秋、ヨーロッパ某所。あるセキュリティ・オペレーション・センターが、ある事態を通知した。通知を出すことこそセキュリティ・オペレーション・センターの本業だ。その役割はシンプルで、コンピューター・ネットワークの利用者を追跡し、組織を守ることである。 セキュリティ・オペレーション・センターは、しばしばその頭文字から「SOC」の略称で呼ばれる。SOCの仕事は、いうなれば、モニター画面の前に座る、ショッピングモールの夜間警備員のサイバーセキュリティ版だ。居眠りしないように気をつけながら監視、待機している。 さて、その事態とは、監視していた会社のある職員のアカウントが、ランダムなパスワードによってログインを試みられたというものだった。たった1日のうちに数千回の試行がなされたという。これは怪しい。SOCはその企業にむけてこのログインの試行と失敗を通知した。 このSOCも、不正ログインを試みられた
勝手に「性的コンテンツ」にされる女性たち 韓国ではいま、ディープフェイクによって性的な画像や動画に顔をあてはめられ、テレグラムのグループチャットで拡散される性犯罪に、大勢の女性が巻き込まれている。 知らぬ間に被害者となった女子生徒がいるとされる数百もの学校のリストが、Xで公開されている。この投稿内容の事実確認はまだされていない。だが、被害にあわないようSNSから自分の写真を削除し、また新しく投稿もしないよう、各学校が学生らに注意を促す事態となっている。 韓国紙「ハンギョレ新聞」によると、こうしたディープフェイクを使った性犯罪のターゲットには「国内最大規模の大学の学生から、中学や高校の生徒たちも含まれている」という。また、女性の軍人や教師、看護師など、特定の職種の女性にターゲットを絞ったチャンネルも多数確認された。
あくびは、それをしようと考えるまでもなく、口を大きく開けて息を深く吸い込んだときに自然と出てきます。あくびが出るのは、疲れていたり退屈していたり、目が覚めたときだったりします。その回数は、1日に6〜23回が多いようです。そして、あくびをするのは人間だけではありません。動物もあくびをするのです! 誰かがあくびをしているのを見たときにもあくびが出るというのも、よくあることでしょう。これは「もらいあくび」と呼ばれます。 こうした「もらいあくび」は、とくに意識しなくても「反射」と呼ばれる体の反応で、自動的に起こります。とはいえ、生まれたときからそれが備わっているわけではないことが科学者たちの研究によってわかっています。
子供を道路で遊ばせてみたら… 2009年夏、イングランド南西部の中規模都市、ブリストルのグレヴィル通りに住む2人の母親、エイミー・ローズとアリス・ファーガソンは奇妙な苦境に陥っていた。というのも、家の中で子供と顔を合わせすぎるのだ。 「もう、なんでいるの? という感じでした。どうして外で遊ばないの? って」とローズは語る。 友人同士であった2人は、ひとつの実験をしてみることにした。ある6月の午後、家の前にある400メートルほどの道路を、放課後の2時間だけ自動車通行止めにするよう申請したのだ。パーティやイベントのためではなく、ただ通りに住む子供たちを外で遊ばせてみようとしたのである。 ゲームやアクティビティはあえて用意しなかった。もしそうすれば、実験の目的が損なわれると思った、とローズは言う。「路上で遊ぶ時間と場所と許可を与えてみて、何が起こるのかを見てみたかったんです」 結果はめざましいも
8月26日に開幕したテニスの全米オープン。大坂なおみ(26)がニューヨーク・クイーンズのコートに姿を現したとき、彼女にはたくさんのリボンがついているだろう。 まずジャケットの背中に大きなリボンがひとつ。そしてウェアには、4段のフリルの上にリボンが結ばれ、シューズも小さなリボンつきだ。 このスタイルを手がけたデザイナーのユン・アンは、コンセプトを練る際、大坂にこう尋ねたという。
日本を訪れる外国人旅行客がその美味しさに感動してしまう食べ物の一つが、コンビニで売っている「たまごサンド」だ。日本人にとって普通のサンドイッチが、なぜこれほど外国人の舌をうならせるのか? 香港紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」の記者が人気の秘密を探った。 ついに米国のセブンでも発売 米国よ、おめでとう! 日本で「たまごサンド」と呼ばれている、あの絶品たまごサラダサンドイッチが、全米のセブンイレブンで販売される日が近いようだ。 2024年7月、米セブンイレブンは、海外の店舗と協力して日本を含む各国の独自商品を米国の店舗に導入すると発表した。 この発表以来、TikTokではカリフォルニア州オレンジ郡のセブンイレブンでたまごサンドを見かけたという「目撃情報」が相次いで投稿され、全米発売への期待が高まっている。 たまごサンドは日本を訪れる外国人旅行者の間で絶大な人気を誇る。香港拠点にしてい
日本の自動車メーカーの危機感 日本の自動車メーカーは、中国の電気自動車(EV)メーカーの急成長ぶりに「慌てふためいて」おり、より速やかにイノベーションを推し進めなければ「追う」一方になると強い危機感を抱いている。そう話すのは、ソニー・ホンダモビリティ株式会社の代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)の水野泰秀だ。 また、日本企業は保守的な企業文化を変える必要があると水野は言う。そして、ここ数年で世界有数の自動車輸出国に名を連ねるようになった中国のライバル企業に遅れないよう、製造業は飛躍的な進歩を遂げなくてはならないと訴える。 「中国のライバル企業はきわめて強力で、その推進力と実行力に大きな脅威を覚えています」。水野は、都内にあるソニー・ホンダモビリティ本社でそう語った。 「日本の自動車メーカーは、新車発表が近づくと、臆病になったり、神経質になったりしますが、そうした態度は改めなければなりま
外国人労働者の存在は、日本にとってますます欠かせないものとなっている。だが一方で、彼らを取り巻く日本の政策は短期滞在のみに焦点を当てており、労働力の確保という点では他国に後れをとっていると、米紙「ニューヨーク・タイムズ」は指摘する。 労働力は切実に必要とされているが… ンゴ・タジンはよりよい未来を求め、内戦で引き裂かれた母国を脱出しようとしていた。彼女が定めた目的地は、日本だった。 彼女はミャンマーで日本語を学び、国内最高レベルの大学で化学の学位を取得した。しかし、日本に渡ってからは、中規模都市の介護施設で入居者のオムツ交換や入浴介助をする仕事を、喜んで引き受けたのだった。 「日本に住みつづけたいのは、はっきり言うと安全だからです」とタジンは言う。彼女はいずれ介護福祉士の国家試験に合格し、有資格者として働きたいと考えている。「それで家族にお金を送りたいんです」 人口の減少と高齢化により不足
モサブ・ハッサン・ユーセフ 1978年、ヨルダン川西岸のラマッラで、イスラム集団「ハマス」の創設者、シェイク・ハッサン・ユーセフの長男として生まれる。少年時代からパレスチナの抵抗運動に身を投じ、イスラエル軍に何度も捕えられるが、イスラエル総保安局シンベトに協力するようになる。2007年に渡米し、2010年に米国に亡命。 著書に『ハマスvsイスラエル 何が彼らを争いに掻き立てるのか?!』(オリジナルは、『ハマスの息子』)がある Photo: Noam Galai / Getty Images イスラエルに寝返った「王の息子」 ハマスの7人の創設者のうちの一人、シェイク・ハッサン・ユーセフの長男であるモサブ・ハッサン・ユーセフ(46)。パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区の中心都市ラマラで生まれた彼は、痛烈なハマスの批判者として知られる。 パレスチナの抵抗運動に参加してきたモサブは、イスラエルに
訪日観光客が戻ってくるのを待ち望んでいたはずなのに、インバウンド消費が回復しつつあるいまの日本では、オーバーツーリズムを嘆く声が目立つ。この背景には、コロナ前とは異なる経済事情を経験している日本人の複雑な心境があると、英経済紙「フィナンシャル・タイムズ」は指摘する。 日本は、訪日客で自国が賑わう現状を喜びつつも、オーバーツーリズムを憂慮しはじめた。 訪日外国人用と、それより安価な地元住民用の価格を設定する二重価格制度についても、「妥当だ」「いや差別だ」「むしろ自滅を招くものだ」と、活発な議論が巻き起こっている。 この一方、政府が長らく同じ政策を維持し続けたせいで、かつては身軽だった日本人の海外旅行はコロナ以前のわずか6割に留まる。 膠着状態にあった日本経済は、いま大きな危機に直面している。自国の通貨である円と貿易の脆弱性が露呈したのだ。 日銀史上「最も議論を呼ぶ」決定 7月の日経平均株価の
米「ニューヨーク・タイムズ」紙によると、2年前まで無料動画配信Tubiについて、「詐欺なのか? ウイルスをまいているのではないか?」と疑う人が多かった。いま、このTubiは視聴者を増やし、同業のアップルTVを凌ぎ、ディズニープラスと拮抗するレベルに成長。追いかけるは、ネットフリックス、アマゾンプライムビデオ、フールー、Youtubeのみとなるほどに急拡大している。 Tubiはメディア大手フォックス傘下の完全に無料で見られる動画配信で、会員が支払う会費ではなく、広告収入を収益源とする。アカウントを取得する必要がなく、登録なしで簡単にすぐに見られるのが特徴だ。 英メディア「BBC」によると、Tubiは2024年中に英国に進出することを決めた。英国内でもTubiの2万以上の映画やドラマを無料で視聴することが可能となる。
中東情勢が悪化している一因に、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の強権的な政治があることは明白だろう。では何がネタニヤフをそのように駆り立てているのか。元朝日新聞政治部長の薬師寺克行氏が解説する。 先進的な民主主義国と呼ばれる国々のあいだで、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相ほど嫌われている為政者はいない。とにかく自己中心的で、我が道を行く政治家だ。 2011年、フランスで開かれたG20サミットの共同記者会見を前に、待機していたフランスのニコラ・サルコジ大統領が、隣にいた米国のバラク・オバマ大統領にこう語りかけた。 「ネタニヤフはうそつきだ。もう耐えられない」 するとオバマは、「うんざりしているでしょうが、私は彼と毎日やりとりをしなければならない」と返したという。 2人とも、イランの核開発問題やパレスチナ問題でネタニヤフに振り回されていたため、つい本音が出たようだ。 2015年には
米大統領選の民主党全国大会2日目、大トリを飾ったのはスピーチの名手として知られるバラク・オバマ元大統領であり、期待を裏切らない演説で会場は沸いた。 だが、おそらく彼以上に聴衆をしびれさせ、中継番組のアンカーや識者をうならせたのは、妻ミシェル・オバマのスピーチだった。 彼女のすぐ後に登壇したバラク自身、プレッシャーを感じて、「ミシェル・オバマの次に演説しようとする愚か者は私だけですよ」と自虐ジョークを飛ばしたほどだ。 「黒人の仕事」でカウンターパンチ ミシェルは当然のことながら、民主党の大統領候補に選ばれたカマラ・ハリス現副大統領を称え、なぜ彼女に投票すべきかを訴えた。だがそのスピーチのなかで最も力強かったのは、そうしたハリスの資質と対比して、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領に鋭い口撃を華麗に放ったところだ。
2024年7月、英航空会社ヴァージン・アトランティックが、上海〜ロンドン便の就航中止を発表した。25年間にわたって中国への就航を続けてきた同社だが、これによって中国市場から完全に撤退する。 シンガポール紙「聯合早報」は、ここ数ヵ月で同様の決断を下した航空会社をリストアップして報じる。8月初旬には、同じく英国のブリティッシュ・エアウェイズが1年間のロンドン〜北京便の運休を発表した。その1ヵ月前には、ロイヤルブルネイ航空が10月末からの北京発着便の一時運休を決め、オーストラリアのカンタス航空も7月末以降、シドニー〜上海便を運休している。
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