一冊の本が波紋を広げている。5人の識者の共著「北朝鮮拉致問題の解決」(岩波書店)である。中でも20年あまり取材を続けてきた日本テレビの福澤真由美さんが明かす「極秘情報」に関係筋はどよめいた。折しも今年は岸田文雄政権と北朝鮮との接触が取り沙汰されている。福澤さんを直撃した。 まずは問題の本をめぐる反応である。 「北朝鮮や拉致問題で動いている人は、実はそう多くはない。ごく狭い世界なんですが、それでも『衝撃の一冊』だったようで……。本が出てから、『極秘に面会したい』という永田町の関係者も少なくありません」 そう語る福澤さんは1997年に入社。政治部などを経て、2002年9月に北朝鮮が日本人拉致を認めた当時は社会部の遊軍記者だった。 「拉致被害者5人の帰国は10月15日です。羽田空港で政府専用機からタラップで降りてくる5人を見守りました。拉致から四半世紀が過ぎ、皆さんはどんな顔をしているか、アナウ