真ん中に赤い印の入った細長い石。ネアンデルタール人による象徴的な芸術行為の証拠か/Álvarez-Alonso, D., de Andrés-Herrero, M., Díez-Herrero, A. et al./Springer Nature (CNN) スペイン中部の研究者らが、人間の指紋の付いた欧州最古級の記号的遺物を発見した可能性があると主張している。数万年前のこの遺物にまつわる謎の解明には、普段犯罪捜査に従事する鑑識の専門家が一役買った。 指紋が付いたとみられる当該の石は、セゴビアにあるサンラサロ岩窟住居で見つかった。新たな研究によれば、この石の存在は、ネアンデルタール人が象徴的な芸術を生み出す能力を備えていた可能性を示唆するという。約4万年前に絶滅したネアンデルタール人を巡っては、洞窟の表面に刻印や彩色を施していたとする証拠が近年相次いで見つかっており、想像力や認識能力の面で