理化学研究所(理研)開拓研究本部 岩崎RNAシステム生化学研究室の岩崎 信太郎 主任研究員、七野 悠一 研究員、戸室 幸太郎 大学院生リサーチ・アソシエイト、水戸 麻理 テクニカルスタッフⅠ、藤 博貴 学振特別研究員PD、河本 尚大 基礎科学特別研究員、東京大学 生産技術研究所の池内 与志穂 准教授、周 小余 特任助教らの共同研究グループは、細胞内で「翻訳[1]」を行うリボソーム[2]の数やタンパク質がつくられる速度を初めて網羅的に計測しました。 本研究成果は、高効率なRNAワクチンの設計や、神経変性疾患やがんなどの翻訳異常を伴う疾患病態の理解へとつながるものと期待されます。 メッセンジャーRNA(mRNA)[3]からタンパク質を組み立てるプロセスである翻訳は生物種間において高度に保存されたメカニズムです。翻訳ではリボソームと呼ばれる巨大な分子複合体がmRNA上の分子暗号を解読しながら、タ