ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は2日、ドイツ国内の工場の閉鎖を検討していると明らかにした。中国メーカーの台頭など自動車業界で競争が激化する中、コストを削減し、収益力を高める。VWが本拠地のドイツで工場を閉鎖すれば初となる。 オリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)は声明で「欧州の自動車産業は非常に厳しく、深刻な状況だ。製造拠点としてのドイツは競争力で後れを取っており、断固として行動しなければならない」と説明した。 VWは、競争力を高めるための迅速な対策を講じなければ、車両工場や部品工場の閉鎖も「もはや否定できない」と強調した。人員削減も視野に入れており、労働組合と協議を進める。 VWは、傘下の高級車ブランド「アウディ」の電気自動車(EV)を生産するベルギー・ブリュッセルの工場閉鎖も検討している。世界的なEVの販売減速も同社に事業戦略の見直しを迫る要因となっている。(共同)