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このたびの大震災で被災された皆様、ご家族ならびに関係者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。EE Times Japan編集部一同 図1 航続距離333kmを実現した先行開発車「SIM-LEI」 車体寸法は4700mm×1600mm×1550mm、車体重量は1650kg、定員は4人である。全長は中型車、全幅は小型車に相当する。最高速度は150km/h、100km/hまで加速するのに要する時間は4.8秒と短い。出典:SIM-Drive SIM-Driveは2011年3月29日、電気自動車(EV)の先行開発車「SIM-LEI(Leading Efficiency In-wheel motor)」が完成したと発表した(図1)。自動車メーカーや部品メーカー、材料メーカー、商社、地方自治体など34の企業や機関が参加し、2010年1月19日から開始した先行開発車事業第1号の成果である。2013年の
図1 ナトリウム化合物を使った2次電池 小型の単セルを組み合わせた容量9kWhの2次電池モジュールの外観。電池セルを密着させて動作させた大阪製作所所内の構内試験の様子。一戸建てに必要な電池容量を実現できるという。出典:住友電気工業 住友電気工業は2011年3月4日、Na(ナトリウム)化合物を用いた2次電池を開発したと発表した(図1)。資源が豊富なNaを利用しているため、材料コストの低減に向く。 太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー源と接続して中規模電力網内で電力を蓄える用途や、家庭での定置用途、電池を加熱するスケジュールが立てやすいバスやタクシーなどの車載用途を想定している。 2015年の製品化を予定しており、電池のコストとして、2万円/kWhが視野に入りつつあるという。なお、電気自動車用のリチウムイオン2次電池のコストは10万円/kWh*1である。 開発した2次電池の体積エネル
ick Merritt:EE Times (翻訳 大山博/田中留美、編集 EE Times Japan) 2011年2月24日、インテルとアップルによる「Thunderbolt」の発表により、PC業界や民生機器業界に衝撃が走った。Thunderboltは、FireWireもUSB3.0も超えるハイエンドのインターフェイス技術である(参考記事:アップルの最新ノートが新高速インターフェイス「Thunderbolt」搭載、USB 3.0の行方に暗雲か)。 Thunderboltについては、まだ数多くの疑問が残されている。インテルは、それらのうち特に大きな疑問について答えを明らかにした。EE Timesは、Thunderboltに関するよくある質問をまとめた。 (1)技術仕様のすべてが公開されるのはいつか? (2)Thunderboltとは? (3)Thunderboltのアプリケーションは?
コアレス構造の半導体パッケージは、コスト低減や性能向上といったメリットがある一方で、安定した品質で大量に製造することが難しいとされていた。しかしソニーはすでに、民生機器用のLSIにコアレス半導体パッケージを適用し、大量に生産しているという。EE Times Japanに対して明らかにした。「実は、プレイステーション 3向けのCellプロセッサの量産に2010年4月から適用している。すでにコアレスパッケージ品の累積出荷数量は300万個を超えた」(同社の半導体事業本部 ハイブリッドシステムソリューション事業部 先端実装製品部で統括部長を務める大出和志氏)。コアレスパッケージ品でこのような大量生産に成功したのは、ソニーが世界初だと主張する(図1)。 現在のところこのコアレスパッケージ技術の適用先はソニーグループ企業の家庭用ゲーム機に向けたプロセッサにとどまっているが、「今後はネットワーク/通信機
電源ケーブルを使わずに、機器に非接触で電力を供給する「ワイヤレス給電技術」。ここ数年、注目が集まっているが*1)、一時的なブームで終わってしまうのだろうか…。2011年から始まる数年間が、今後の普及を占う節目になりそうだ。 標準規格「Qi」が誕生 なぜ、2011年が特別な一年なのか。それは、ワイヤレス給電技術の標準規格(Qi規格)に準拠した、複数の製品が市場に登場することが理由だ。Qi規格は、近接電磁誘導を使ったワイヤレス給電技術に関する業界団体「Wireless Power Consortium(WPC)」によって、2010年7月に策定されたばかり。送電電力が5W以下の機器を対象にしており、ワイヤレス給電技術について規定した業界初の標準規格である*2)。これまで、ワイヤレス給電システムはいくつも実用化されていたが、各社独自の方式を採用していたため、なかなか製品化の動きが広がっていなかった
前回はAndroidの驚異的な成長と可能性を紹介しました。Androidは破竹の勢いで成長し、拡大を続けています。実際、他のどのようなソフトウエアプラットフォームも、Androidに対抗する決定的な方策を見つけ出せていないように見えます。 例えばAndroidであれば、ユーザーが多いGoogleアプリケーションのバージョンアップを早期に受けられます。エンドユーザーの視点から見て十分に魅力的であり、ユーザーが集まるプラットフォームには開発者も集まるという循環が本格的に加速しつつあります。 しかし、Androidは順風満帆という調子で進んできたわけではなく、むしろ常に逆風の中にあったと言えます。今回は、Androidがこれから解決しなければいけない、いわゆる「積み残し」の課題について解説します。 「運用でカバーする」現代の家電製品 本連載をお読みの方のほとんどが「運用でカバーする」という表現に
R. Colin Johnson:EE Times (翻訳 田中留美、編集 EE Times Japan) スイスの大学であるÉcole Polytechnique Fédérale de Lausanne(EPFL)の研究グループは、モリブデナイト(二硫化モリブデン、MoS2)を半導体材料として利用できることを発見したと発表した。同グループによれば、MoS2を用いたトランジスタは現在主流の半導体材料であるSi(シリコン)を用いる場合に比べて消費電力が10万分の1と小さい上、トランジスタのサイズを大幅に小型化できるという(図1)。 EPFLによると、MoS2はバンドギャップを持たせることが可能なため、次世代の半導体材料としてグラフェンにも勝るという(参考記事:IBM社、グラフェンFETにバンドギャップを持たせることに成功)。 MoS2は地球上に豊富に存在する鉱物であり、これまでにも合金鋼や
図1 ロームが試作したフレキシブル有機ELパネル これまでは実現しにくかった照明器具の形を見せた。厚さは0.3mmであり、半径25mmの折り曲げが可能。樹脂基板上に実装した品種もある。第3回次世代照明技術展に出展したもの。 照明の世界が変わろうとしている。発光効率が低く寿命の短い白熱電球や、神経系に害を与えるHg(水銀)を利用する蛍光灯を置き換える、固体素子を使った照明の第2の普及期が始まる。 主役は「白色LED」と「白色有機EL」だ。第1の普及期は2009年に始まった。大手電球メーカーが一斉にLED電球を製品化し、安価な製品を投入する中小メーカーも現れた。このときすでにLED電球の発光効率(エネルギー変換効率)は40lm/W~80lm/Wに達しており、白熱電球の20lm/Wを大きく上回っていた。 現在では、白色LEDの発光効率は150lm/Wに達している*1)。白熱電球はもちろん、発光
工場が供給する水素をパイプラインで住宅地域に導き、燃料電池を使って発電する「水素タウンプロジェクト」が北九州市八幡東区で、2011年1月15日から始まった。エネルギー事業者13社が参加する水素供給・利用技術研究組合(HySUT)が実施する。経済産業省によれば、市街地に敷設したパイプラインを使った地域レベルでの実証実験としては世界初である。 経済産業省が主導する「水素利用社会システム構築実証事業」の一環として始めたプロジェクトである。同実証事業では、パイプラインを利用して一般家庭に水素を供給する水素タウンプロジェクトと、燃料電池バスや燃料電池自動車(FCV)が高速道路などを定期運行する「水素ハイウェイプロジェクト」(関連記事「トヨタなど13社が燃料電池車に関する共同声明を発表、2015年国内導入を目指す」を参照)の2つの実証実験を進める。 課金方法や脱臭技術を実験 新日本製鉄の八幡製鉄所で生
GaN(窒化ガリウム)材料を使う高周波信号増幅用の大電力トランジスタの普及が、さまざまな分野で着実に進んでいる。かつては、防衛分野をはじめとした限られた領域でしか利用されていなかったが、近年になって航空管制用レーダー装置や衛星通信基地局、気象レーダー装置、医療機器などの分野でも採用が進み始めた(図1)。さらに、携帯電話の基地局にも、すでに数多くの搭載事例がある。 これらの分野では従来、マグネトロンやクライストロン、進行波管などの電子管や、GaAs(ガリウム・ヒ素)材料を使うFET、Si(シリコン)材料を使うLDMOS(Lateral Double-diffused MOS)トランジスタなどが使われていた。GaN高周波大電力トランジスタには、こうした旧来のデバイスに対してさまざまな優位性がある。ただし、価格の高さが大きな障壁となっていたため、採用に踏み切れる応用分野は限定的だった。 現在では
われわれの身の回りには、熱や振動、光、電磁波といった小さなエネルギーがたくさん存在している。それらをうまく「ハーベスト(収穫)」して、電子機器の動力源として利用する技術がエネルギーハーベスティング(環境発電)だ。電池不要の無線センサー端末を実現する技術として注目が集まっている。 実用化も進んでおり、例えば欧州では照明や空調などを操作するスイッチにこの技術が適用され、すでに広く普及している。人がスイッチを押す力を利用して、電磁誘導で電気エネルギーを発生させる機構を組み込む。 複数の異なる環境エネルギーに低コストの単一デバイスで対応へ ただしエネルギーハーベスティングには、まだ課題も多い。その1つが、24時間365日いつでも使える動力源を実現することだ。 スイッチのように間欠的に動作する装置であれば、動作時に瞬間的に発電すればよい。それが難しい場合でも、こうした装置は機能が単純で駆動に必要な電
図1 マスワークスのVice President of Marketingを務めるRichard M. Rovner氏 数値計算/アルゴリズム開発用のソフトウエア「MATLAB」を使ったデータ解析を、「GPU(Graphics Processing Unit)」で実現する・・・。マスワークスジャパン(Math Works Japan)は、2010年11月26日に報道機関向け説明会を開催し、科学技術計算や大規模データ解析といった分野に向け、GPUを活用する取り組みを継続して強化することを表明した。 2010年9月提供版から正式対応 同社は、2010年9月に提供を開始したMATLAB製品群(R2010b)から、GPUでの処理に正式に対応させた。データ処理用途にGPUを使用する方法はいくつかあり、最も簡単なのがMATLAB内部にあらかじめ用意されたサポート関数を使うことである。 現在のところ、1
Wi-Fi Allianceは、無線LAN規格の最新版「IEEE 802.11n」の後継規格として、5GHz帯を使う「IEEE 802.11ac」を採用する方針を明らかにした。 Wi-Fi Allianceは、「IEEE 802.11a/b/g/n」といった無線LAN規格の認証プログラムの策定や、普及促進に取り組む業界団体である。2010年11月に開催された報道機関向け事業説明会に登壇した同AllianceのMarketing Directorを務めるKelly Davis-Felner氏(図1)は、「IEEE 802.11acは、IEEE 802.11nとIEEE 802.11aの後継規格と位置付けている」と述べた。 現在、IEEE 802.11委員会のWG(Working Group)が、IEEE 802.11ac規格のドラフト版の策定を進めており、2012年末には規格の策定作業がすべ
R. Colin Johnson:EE Times、翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan インテルラボのバイスプレジデントを務めるVida Ilderem氏は、米国アリゾナ州スコッツデールで2010年11月3日~5日に開催された「MEMS Executive Congress」の閉会基調講演に登壇し、「インテルは今後、組み込み市場において、スマートセンサーの開発に取り組んでいく」との考えを明らかにした。 同氏はもともと、モトローラのApplied Research and Technology CenterでSystems and Technology Research担当バイスプレジデントを務めていた。モトローラの既存の通信技術やインタラクション技術の開発責任者として、視覚化技術や計算技術、RF(高周波)通信向けSoC(System on Chip)技術などの開発を手掛けた
市場調査会社である米国のIC Insightsは、台湾の半導体製造能力が2011年半ばには日本を追い越し、世界第1位になるという予測を発表した。 世界のウエハー処理能力を予測したIC Insightsの最新レポートによると、台湾の半導体製造能力は200mmウエハー換算で2011年7月までに約300万枚/月に達する(図1)。一方で日本は、同時期に約280万枚/月にとどまるという。 ウエハーの処理能力で日本を追い越し世界のリーダーとなることで、台湾の位置付けは大きく変化する。後工程のテストや組み立てを主に担当するというこれまでの立場から、半導体製造の世界的な原動力へと発展を遂げるわけだ。台湾には、TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)とUMC(United Microelectronics Corporation)という大手ファウンドリ
インターネットの検索エンジンとしては後発のGoogleが産声をあげたのは1998年。それから10年もしないうちに、Googleは世界有数のIT企業にまで成長しました。 Googleの強みは、コア技術である検索エンジン以外にもあります。「すべてを破壊する」と言われる、世界でもまれに見る戦略と画期的な広告モデルの導入です。Googleが育て上げたAndroidには、Googleならではの機能や考え方が盛り込まれています。なにより、Googleのビジネスにおける、確固たる位置付けが与えられています。Androidを理解する上で最も重要とも言えるGoogleのビジネスの考え方について紹介しましょう。 Googleの柱は検索と広告 Googleの考え方を知るために、まずGoogleの生い立ちから振り返ってみましょう。 Googleの歩みはStanford Universityの学生であったLawr
R. Colin Johnson:EE Times、翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan E Inkは、カラー表示が可能な電子ペーパーを発表した。「Triton Imaging Film」と呼ぶ(Tritonの製品情報ページ)。同社はこれまでモノクロの電子ペーパーを供給しており、以前からカラー品の製品化が期待されていた。機器メーカー各社は今後、カラー表示の電子ブックリーダーや電子新聞リーダーの開発に乗り出すとみられる。 Tritonは、紙の媒体が読める環境であれば、明るい太陽光の下でもどこでも紙と同じような読みやすさを実現するため、モノクロ表示の電子ペーパーと同様に反射光を利用する方式を採用している。ページをめくるとき以外は電力を消費せず、消費電力が極めて低いという利点も、モノクロ表示品と変わらない。 カラー表示の実現方法はこうだ。すなわち、マイクロカプセル型電気泳動ディスプ
エレクトロニクス機器は、時として非線形に進化するように見える。ほとんどの消費者は、電子書籍の専用端末(電子ブックリーダー)を最近になって登場した製品だととらえているだろう。実際には、この製品分野の種はかなり以前にまかれていた。長い間忘れられていたが、SoftBook Pressの「SoftBook」は最も初期の電子書籍端末の1つで、1998年には米EE Times誌の分解記事でも取り上げている。 その後8年ほど経つと、2006年にはソニーが電子書籍端末「Sony Reader PRS-500」を米国市場に投入した。ソニーは消費電力の低さと読みやすさを特徴とするE Inkの電気泳動ディスプレイ(EPD)を、市販品として初めて採用した。 それでも、消費者の電子書籍端末への関心は依然として限定的だった。ただし、大手オンライン書店であるAmazon.comが2007年後半に「Kindle」を投入し
太陽電池の研究開発目標は、大きく2つある。太陽光を電力に変換する効率を高めることと、部材(BOM)コスト/製造コストを引き下げることだ。日本、米国、欧州のいずれも将来の再生可能エネルギーの比率を総発電能力の1割以上に高めようとしており、効率改善とコストダウンは今後も重要な開発目標であり続けるだろう。太陽電池が生み出した電力の発電コストが、一般の送電網から供給される電力のコストと同等かより安価に供給できる状態「グリッドパリティ」を達成できなければ大規模な普及が望めないからだ。 2つの目標の重み付けは開発時期や、太陽電池の方式によって変わるが、一般には変換効率が高くなるよう新しい材料や構造を開発し、次に材料コストや製造コストを抑えて量産する。これを繰り返すことで、商用電源よりも安価な電力を太陽光発電で供給するわけだ。 表1 太陽光発電に関するロードマップ「PV2030+」 さまざまな方式の太
モバイル機器の進化は止まらない。今の姿は、まだ進化の過程にすぎない…。「CEATEC JAPAN 2010」では、モバイル機器に向けた新たな要素技術やアプリケーションを、各社が提案していた。 携帯電話機やスマートフォン、タブレットPCといったモバイル機器の市場拡大は著しく、新機種が続々と市場に登場している。ただ、これらのモバイル機器には、携帯性を高めることと引き換えにハードウエア面での制約が厳しくなるという根本的な課題がある。例えば、ディスプレイは特定の寸法以上には大きくすることが難しく、機器を操作する入出力インターフェイスにも制限がある。 CEATEC JAPAN 2010では、ハードウエアが制限されている中でも、利用者にコンテンツをより良く伝え、操作の使い勝手を高めることを目指した展示が数多くあった。例えば、小型のディスプレイで迫力ある映像を見せるための3次元(3D)映像技術や、情報の
図1 「Wireless Power Consortium(WPC)」規格の準拠した携帯電話機 WPC規格に準拠したことを示す「Qi」のロゴが付いている。充電台の寸法は、12cm×12cmで、2台の携帯電話機を充電することも可能。1台目の携帯電話機の充電が完了すると、2台目の携帯電話機の位置に送電側コイルが移動する。 「予想以上の反響だ。製品化時期や価格、採用技術など、今日一日、ひっきりなしにさまざまな質問を頂いた」(NTTドコモの製品担当者)。 NTTドコモが、エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2010」(2010年10月5日~9日に幕張メッセで開催)で初披露した、ワイヤレス給電技術採用の携帯電話機の反響は大きかったようだ。 同社が展示したのは、ワイヤレス給電技術の業界団体「Wireless Power Consortium(WPC)」の標準規格に準拠した試作機で
野村證券のアナリストらによると、極端紫外線(EUV:Extreme Ultraviolet)リソグラフィ技術が次世代半導体チップの製造に向けた有力な候補として立ち上がる中、日本のリソグラフィ装置メーカーは今後、市場リーダーであるASMLに大きく遅れをとり、業績を伸ばすのが難しくなると予測される。 野村證券によれば、日本のリソグラフィ装置メーカーが置かれる状況は極めて厳しいものの、国家的な支援に基づいた後押しがあれば今からでも立て直しは可能だという。ただし、「ニコンをはじめとしたリソグラフィ市場の企業側には、新技術に対応するための研究開発費を自社で負担する余裕が無い状況だ」と野村證券は指摘する。 このアナリストらは今回、さまざまなリソグラフィ技術について調査を行った。その結果、2015年~2016年の実用化を目指す上では光源の出力パワーやマスク、インスペクションなどにまだ課題が残っているもの
EE Times Japanが2010年9月上旬から中旬にかけて実施した「エレクトロニクスエンジニア給与/意識調査」の結果がまとまった。日本のエンジニアの平均年収は700万円で、前年の711万円と比べて1.5%の微減にとどまった。昨年の同調査では前年から47万円(6.2%)の大幅な減少だったが、エレクトロニクス産業の回復が着実に進んでおり、エンジニアの給与水準は下げ止まったとみてよいだろう。この調査の対象はEE Times Japan電子版の読者で、回答者数は1262人、平均年齢は43.8歳だった。 過去1年間の給与の増減については、「増えた」という回答者が23%で、昨年調査よりも10ポイント上昇した。「減った」は46%で同17ポイントの減少、「変わらない」が31%で7ポイント上昇した。このように給与が減ったエンジニアが半数近くを占めており、厳しい状況は続いているものの、各社の業績回復が持
MOSFETは成熟した電子デバイスなので、品種の選定は一見簡単なように思える。確かにユーザーは、MOSFETのデータシートに記載されている性能指標(Figure of Merit:FOM)についてはよく理解している。ただし実際の品種選びでは、エンジニアが専門知識を駆使して、どのような機器に適用するかに合わせてMOSFETの特性を精査する必要がある。 例えば、サーバ向け電源ユニットにおいてMOSFETをロードスイッチとして使う場合、そのスイッチは稼働時間のほぼ100%の間ずっとオン状態になる。そのためスイッチング特性はそれほど問題にならない。こうした用途向けのMOSFETを選ぶ際に重要になる性能指標は、オン抵抗(RDS(on))である。ただし、スイッチング電源などほかの用途では、MOSFETはアクティブスイッチとして使われるので、ユーザーはオン抵抗以外の性能パラメータも評価する必要がある。本
EU、日本、米国を中心に研究開発や実証実験が進む「スマートグリッド」。従来のように系統(電力網)から、家庭やオフィス、工場などの需要家へ電力を送るだけではない。需要家の情報を系統に戻すことで、系統の信頼性が高まるほか、需要家側でさまざまな付加価値を生むと言われている(関連記事、「スマートグリッドの実証実験、横浜市など4地域で開始へ」)。 しかし、日本国内の系統はすでに十分に信頼性が高い。電気事業連合会によれば、2008年度の1軒当たりの年間停電回数は0.15回、停電時間は10分である。これは事故停電と計画的な作業停電を合わせた時間であるため、予期しない停電(事故停電)はこの数値よりもさらに少なくなる。 停電時間が短く回数が少ないのは、系統に不具合が生じたときに自動応答するさまざまな処理装置が組み込まれているからだ。例えば落雷などで高圧送電線が切断されたとき、切断位置を自動でほぼ確実に把握で
Clive Maxfield:Programmable Logic DesignLine、翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan さて、これはちょっと驚きました。筆者の親友であるJesse Jenkins氏が、「ザイリンクスの『Spartan-3E 1600』開発ボードを使って『Cray-1』を再現した人物のことを知っているかい?」と聞くのです。Jenkins氏は、ザイリンクスに籍を置くプログラマブルロジックの第一人者であり、University of California, Santa Cruz Extensionで講師も務めています。 「まさか、冗談だろ?」と思いましたが、その話は事実でした。サイズがオリジナル機の1/10で、バイナリレベルの互換性を確保し、サイクル精度の「Cray-1」が1枚のFPGAチップに実装されているというのです。実にクールです。筆者も1台欲しい!
アップルは2010年9月1日、Apple TVやiPod Touchなどの新製品を発表した。これで、Mac以外のほとんどすべての製品が、同社が設計した「Apple A4」プロセッサを搭載することになった。ハードウエアやソフトウエアの設計変更を最小限にとどめ、製造コストを抑えることが狙いだ。だが、これにより、インテルは大きな痛手を受けた。新型Apple TVからはインテル製の3種類のチップが姿を消し、インテル製プロセッサを搭載しているアップルの製品はMacだけとなった。 初代Apple TVは、「Pentium M」クラスのプロセッサと、グラフィックス制御チップを内蔵したメモリコントローラチップと、I/O制御チップの3種類のインテル製チップを搭載していた。 EE Times誌と同様にUnited Business Mediaの傘下にあるUBM TechInsightsのビジネスインテリジェン
前回は、Androidの応用範囲とその可能性を紹介しました。ほかにも、Androidを適用することでより使いやすくなったり、便利になる例はたくさんあります。ただし、適用しにくい例もあります。無理に使って残念な結果に終わることもあるのです。 悪い結果が出てしまうことを防ぐには、タイミングやコストなどを見定めるビジネスセンスも大切ですが、意思決定の技術的根拠を確かにするスキルが必要です。今回は、Android導入を検討するには、どのようなスキルを身につけておくべきかを考えます。 まずはAndroidの構造をつかむこと まずは、Androidの大まかな構造をつかむ必要があります。図1はAndroidプログラム開発者向け公式WebサイトにあるAndroidの大まかな構造を示したものです。どのような機能があるのかを把握しておきましょう。 そして図1の「コアライブラリ」にどのようなAPI(Androi
図1 メモリスタの原子間力顕微鏡像 17本のメモリスタ素子が写っている。それぞれの素子は2本の結線に挟まれた2層のTiO2(二酸化チタン)からなる。メモリスタ上部の結線に電圧を印加するとTiO2層の抵抗値が変化する。この現象を利用してビット情報を保持できる。 出典:R. Stanley Williams氏 ヒューレット・パッカード(HP)は、2010年8月31日、韓国のハイニックスセミコンダクターと新型素子である「メモリスタ」(memristor)の製品化に向けた共同開発契約を結んだ(図1)。 HPが開発したメモリスタ技術は技術開発段階にある。メモリスタをReRAM(Resistive RAM、抵抗変化メモリ)として製品化するために、両社は共同で新材料の開発と製造技術を開発する予定だ。 HPによれば今回の契約は非独占的であるという。ReRAMの開発に関してハイニックスセミコンダクター以外
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