15年ぶりに静岡県の新しい知事となった鈴木康友氏がリニア中央新幹線静岡工区着工問題への対応で見せる〝スピード感〟が注目されている。静岡工区着工には、地元で「命の水」といわれる大井川の減水に懸念を示す流域市町の「納得」が必要だが、これまでは県が着工に「待った」をかけるなど、市町の意見を聞くまでもない状況が続いた。だが、鈴木知事が就任後に初めて臨んだ流域市町首長らとの意見交換会では、首長らから「あまりにスピード感があって流域はついていけない」との声も上がった。県内市町の調整という、静岡工区を巡る「次なる課題」が急浮上した格好だ。 就任後初の意見交換7月23日夕方。県庁に大井川流域8市2町の首長らが集まり、鈴木知事との「リニア中央新幹線に関する意見交換会」が行われた。 リニア推進に向けて精力的に動く鈴木知事だが、流域市町首長とのこうした意見交換会は今回が初めて。忌憚(きたん)のない意見を聞くとい