社会主義理論学会編集の『資本主義の限界と社会主義』に収録された松尾匡さんの新しい論文です。しかしこの論文集まさかもらえると思ってなかったので買ってしまってたw しかもよくあることだけど買った翌日に大学にいくと来てるとかの必勝パターンww さてこのリスクを最も多く負担しているものに組織の決定を配分するのが最も効率的ではないか、という命題(以下略してリスク・決定テーゼ)を歴史的な事例や現実に応用していく対話調の読みやすい論説です。 旧ソ連でのコルホーズの運営などをみても一部の上級官僚、政治家たちの「国家資本家階級」のコントロール。でも「国営農場」ではなく「農民の協同組合」を装ったのは、不作のリスクを政府がかぶりたくなかったから。不作でも工場労働者には一定の支払をしなくてはいけないが、コルホーズの方は不作のリスクは農民がかぶり、他方で「国家資本階級」は豊作・不作に関わらず一定の分け前をピンハネ(