豊かさのなかの自殺 作者: クリスチャン・ボードロ,ロジェ・エスタブレ,山下雅之,都村聞人,石井素子出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2012/06/25メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 116回この商品を含むブログを見る 社会学の創始者の一人デュルケムは、19世紀に自殺の研究をして、貧乏人のほうが自殺が少なく、これは社会的なつながりが貧乏人のほうが強いため、という結論を出したそうな(恥ずかしながら、デュルケム読んでない……)。で、本書はいろんな条件を元に世界各国の自殺を調べ、いまではそんなことはなくて、貧乏人のほうが自殺多いよ、という。なるほど。 が、いろいろおもしろい。まず、国別に見ると、一人あたりGDPが高い国ほど自殺率は高い。そして旧ソ連東欧圏は、なんだか知らないが他の国とはまったく別の異様な突出ぶりを示して、ちょっとでも豊かになると倍々ゲームみたいに恐ろしいほど自殺
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