安倍首相は日本の教育を「取り戻す」ことに執念を燃やしている。第一次内閣の時に「教育基本法」を改悪し、今は教育委員会を制圧しようとしている。教育委員会の委員長と教育長を合体して、その任命権を、地方自治体の首長に与えようとしている。現在は、教育長とは別に教育委員会の互選によって教育委員長が選ばれているのである。 現在の教育委員会制度は、戦争中、国家権力が教育を支配したことへの深刻な反省から生まれたものである。宗教と政治を厳しく分離したのと同じく、教育と政治を厳しく分離しなければならないと考えて生まれた制度なのである。国家権力が教育を支配するとはどういうことか、ぼくは小学生、旧制中学生として体験してきたので、よく知っている。 学校の校門の脇に「ご真影殿」があり、登校の際には「天皇陛下のご真影」に必ず最敬礼をしなければいけない。新聞に「天皇陛下のご真影」が掲載されていたら、それを切り抜いて学校に持
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