イラクに侵攻し居座り続けた米軍の撤退期限が年末に迫るなか、米政府が来年以降も駐留を継続させる可能性を探っています。 オバマ米大統領は昨夏、米戦闘部隊の撤退を終えた際、「(イラクとの)協定に沿って、来年末には全米兵がイラクを離れる」と約束していました。しかし、米政府内からは早くから駐留継続の意向が表明され、イラクの制空権の確保や情報収集、イラク軍の後方支援などで、1万人程度の米軍が必要との見方が流れています。 駐留継続ねらう米国 今月就任したばかりのパネッタ米国防長官は早速イラクを訪問し、イラク政府が米軍の駐留継続を望むなら、速やかにそう表明するようにと要請しました。イラク国内の複雑な政治動向をふまえた言い回しながら、駐留継続を求めてイラクに圧力を加えたものです。イラクのマリキ政権は駐留継続を支持しながらも、正式な要請を出しておらず、このままいけば米軍は来月には撤退を開始しなければなりません