大阪が火の海に包まれたのは太平洋戦争末期、1945年の3月が最初でした。米軍機による深夜の大空襲。都心部の住宅密集地を標的に街を焼き尽くしました▼連続テレビ小説「ごちそうさん」も戦争の真っただ中です。娘の出産中に空襲にあう、主人公の、め以子たち。降り注ぐ焼(しょう)夷(い)弾、破壊され、炎の街を逃げ惑う人びと…。無差別の爆撃は大都市をはじめ、日本各地でおびただしい犠牲者を出しました▼先週は、大阪市役所に勤める夫・悠太郎が逮捕される事態に。防空訓練でガソリンをまき、「焼夷弾は空からガソリンが降ってくるようなもの。命が惜しかったら、とにかく逃げろ」と訴えた悠太郎。住民に消火を義務付けた戦時中の「防空法」に背いたからでした▼当時の政府は爆弾による被害を極めて小さいと宣伝。逃げるな、火を消せと市民に強制し、都市を離れて疎開などすれば非国民扱い。人命よりも戦争協力や体制の維持を優先されました▼避難し
![きょうの潮流 2014年3月4日(火)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8510216a130e7d5e9d1c2a4860958f4849328594/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.jcp.or.jp%2Fakahata%2Fweb_img%2Fakahata-kakusan.jpg)