自民党を革新政党と呼ぶ人はまずいないでしょう。では保守かと聞かれれば―。月刊誌『文芸春秋』が百人の論者に安倍総理の「保守」を問いかけています▼「保守というより反動」「保守と対極の態度」「本来の保守主義の枠をこえて、ナショナリスティック」「右傾化し国粋主義的になっている」「保守ではなく守旧派」「変異を狙う革新思想」…。こんなに首をひねる人が多いとは▼同誌が選んだ論者には、改憲主義者や右寄りの学者、財界人が名を連ねています。そういう人たちまでが、いまの政権のやり方や危うさに警鐘を鳴らし、保守のあるべき姿を訴えているのです▼本紙日曜版の最新号にも、自民党の元幹事長、加藤紘一さんが登場。安倍政権がごり押しする集団的自衛権について、「自衛隊を海外に出し、米軍と肩を並べて軍事行動させようということ。地球の裏側まで行くことは十分に想定される」と批判しています▼その安倍政権が首相の私的懇談会の報告を受け、