迫る消費税増税、切り下げられる社会保障。暮らしクライシス(危機)を追います。 「子どもたちには不自由な思いをさせないようにしたいけど、4月から消費税が上がればどうすればいいのか分からない」―。30歳代の鈴木さおりさん(仮名)=札幌市=はため息をつきました。 30歳代の夫、3人の子どもと借家で暮らしています。自営業で経費などを差し引くと、手元に残るのは年200万円程度。生活は苦しいといいます。「子どもの成長に合わせて洋服を買わなければならないけれど、私たちの分は長い間、買っていません」 子どもの学用品は100円均一の店で、できるだけそろえます。「筆箱が壊れたから新しいものがほしい」と子どもに頼まれても買えずに、友人の子どものお下がりを与えたこともありました。 鈴木さん一家の生活をさらに圧迫しているのは、月3万円以上の国民健康保険料です。支払いが滞りがちになり7割減免の手続きをとりましたが、払