形式上は「停戦合意」が存在しても、戦乱が続く国に自衛隊を派兵するのか―。戦争法案の重大論点の一つです。 日本共産党の志位和夫委員長は5月28日の衆院安保法制特別委員会で、アフガニスタンで治安維持活動などを行ってきたISAF(国際治安支援部隊)のような活動に自衛隊を参加するのかとただしました。安倍晋三首相は否定しませんでした。志位氏は「きわめて重大だ」と指摘します。それは、戦争法案によって、アフガン派兵が現実のものになりかねないからです。 治安維持のはずが 2001年9月の米同時多発テロを受け、米国は「対テロ」戦争=「不朽の自由」作戦(OEF)を開始してタリバン政権をせん滅しました。 同年12月、国連安保理決議1386に基づき、ISAFが活動を開始。NATO(北大西洋条約機構)が指揮を執り、治安維持任務などを行ってきました。しかし、米軍主導のOEFとこん然一体になり、戦闘に巻き込まれて約35