鳥取県教育文化財団は16日、古墳時代前期(約1700年前)の大集落として知られる湯梨浜町の長瀬高浜遺跡から、囲炉裏跡が見つかったと発表した。炭化した木が残っていて、古墳時代の炊飯や調理の方法を解明する手掛かりになる可能性があるという。 囲炉裏跡は外径1メートルで、小型の竪穴建物跡の中央にあった。灰が飛ばないよう周囲を小高く土手にした構造で、中に筒状の炭化材(外径22センチ、高さ最大12センチ)が残っていた。調理に使ったとみられる土器(甕〈かめ〉)と貝殻も近くにあった。 財団によると、古墳時代には甕の底が従来の平底から、燃焼効率が高まる丸形に変わった。しかし底が丸い甕を炉にどう置いたか分かっていない。炭化材が囲炉裏の一部だった可能性、もしくは燃料だった可能性もあるという。担当者は「今後の分析で樹種が分かれば用途が分かるかもしれない」としている。 土手で囲むようにした囲炉裏跡は隣の竪穴建物跡か