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デール・ジョルゲンソンなるアメリカの経済学者が、4月20日のロイター記事で「(日本の)消費増税・法人税減税」を主張している。 オピニオン:消費増税・投資減税はなぜ必要か=ジョルゲンソン教授 この人はハーバード大の偉い人だそうなのだが、日本に対する意見は、どうも昔から常に「改革」「規制緩和」「民営化」であるようだ。もちろんTPP大賛成である。 「日本が今、取り組むべきことは、低生産性産業に眠る成長のポテンシャルを見出すこと」「重要なことは、効率性向上を目指して「働き方改革(Working Style Reform)」を進めること」「生産性革命のためには税負担の投資から消費へのシフトが有効だ」といっている。 日本の生産性が低いのは、物やサービスの値段が低いからであって、一定時間にどれだけたくさんのサービスを提供できたかといったような、効率性とは何の関係もない。それになぜ、法人税減税して消費税増
米タイム誌の最新号(2016年4月25日付)の表紙は、「あなたの借金は42,998.12ドル(469万円)」。 米国の債務13.9兆ドル(約1500兆円)を、米国民一人頭で割るとその金額になるという。 この記事に、何人もの社会民主主義的な考え方をする人々が顔をしかめている。 やはりアメリカのオンラインメディア「Slate」で、ジョーダン・ワイズマンという人が反論記事を書いている。いま、アメリカ国債の利子率は20年間で最低で、いっこうに上がる気配が見られないというのに、国の支出を絞ったら、長期的経済成長が止まってしまうことを心配している。必要なインフラ投資や、機能的な医療制度を持続可能にするための投資などは、国の長期的成長をもたらす。経済成長が早まれば、経済に占める債務の割合も小さくなっていくのに、いま無理をして経済を委縮させたら、返せる債務も返せなくなってしまう。 「債務を返済する」とは、
今朝、松尾匡先生のサイトを見たところ、4月3日に放映された「日曜討論」での山本太郎氏による驚きの発言が紹介されていました。 山本太郎参議院議員の「日曜討論」の発言がすばらしすぎる。いちいち全くそのとおりだ!! 「タローノミクス」と呼ぶそうですけど、「緩和マネーを大胆に活用して、子育て・教育・福祉に財政出動を」だって。ほんの一年ちょっと前の「タローノミクス」は、超弩級のトンデモ論だったのに。いったい誰がいつどう吹き込んで変ったのか。悪い本でも読んだのでしょうか(笑)。こっちの献本先には入ってなかったのですけど。全く予想していなかったことでうれしい驚きです。 ご本人からメールをいただき、ホントに「悪い本」をお読みになったとのことでした。誠にありがとうございます。 MATSUO'S PAGE (トップページ) http://matsuo-tadasu.ptu.jp/ 松尾先生のいう「悪い本」↓※
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 最近話題の松尾匡さん著『この経済政策が民主主義を救う』を拝読。松尾さんは、安倍自民政権を、国民主権と民主主義の脅威ととらえ、野党は連合して安倍自民を上回る経済成長政策、「真っ赤に燃えるような景気拡大」を訴えて、まずは政権を奪取しろと説く。 さて、安倍自民党とくれば、イメージは、美しい日本・美しい家族の助け合い。そこに合わない人は助ける価値がなく、個人の失敗も、生まれ育ちも自己責任なのだから、金がなければひたすら貧しく慎ましく暮らせ、という曽野綾子的世界観だ。 そして、何が正しいかは政府が決めるから、国民は心配もしなくていいし、何も知らなくていい。日本が過去にやったことはすべて仕方がなかったか、酷い行為は他国のでっち上げという態度。 私はそんな安
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 今週はevonomics | The Next Evolution of Economicsというサイトから、「エコノミストへ。お金を貯めても貯蓄になりません。(貯金こそ罪)」と題された記事を紹介。 もし誰かがお金を貯めて、他の人もみんなもっとお金を貯めたら、貯蓄は増えるだろうか?企業がもっとお金を借りられて、投資して、みんなの生活が楽になりますかね?家庭がお金を貯めれば、企業の投資資金が増える。つまりわれわれがみんな貯金すれば、世界はもっと生産的になって繁栄すると。よく聞く話だが、本当にそうだろうか? 実は、それは間違いだ。ナンセンスだ。筋の通らないたわごとだ。ちんぷんかんぷんのニセ科学で大ぼらだ。一部が真だからといって、全体についても当てはまる
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 "Real Money"というサイトのThe National Debt Doesn't Need Fixingと題された記事を拙訳。 国の債務とは何か?この話題は常に取り上げられている。不気味な、われわれを脅かすもので、国家の罪であるかのごとく語られる。「債務を正す」キャンペーンや、ピーターソン基金といった資金力のある団体が、債務に関する際限のないプロパガンダを振り撒いている。 しかし、債務を取り上げるといったときに、国の資産や収入を同時に取り上げないというのは変だ。お金を借りに銀行に行って、「いまこれだけ借金があります」と言ったら、銀行の人は「了解しました。あと、資産と収入はどうでしょうか?」と聞くだろう。ところが国の債務の話になると、それらは
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 もう一つ、駆け足で最近気になっていた記事を拙訳。表は元記事をご参照いただきますよう。 Opinion: If socialism is incompatible with markets, how can Nordic stocks perform this well? バーニー・サンダース議員は、大統領には選出されそうにないが、彼は「社会民主主義」を政策の議場に乗せた。少なくとも、民主党の議場に。 「社会民主主義」というとき、スカンジナビア周辺の北欧諸国、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランドがすぐに思い浮かぶ。 これらの国々が政治的にどうなっているとしても―それに、私はこのアプローチは米国ではうまくいかないと思うが―、彼らの達成して
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 こちらは、「Positive Money」という、英国を中心に、「お金」について啓蒙活動している非営利団体のメンバーによる記事。 We really, really need to talk about money 数年前、前の職場で、お金について話すよういろんな人を誘った。あるロンドンの自治体で、こどもセンターや、メンタルヘルスセンター、薬物依存症サポート施設、女性救済センターなどに行き、お金とファイナンスのワークショップを開いた。 私は、2008年金融危機後に英国で行われた財政削減で、もっとも影響を受けた人々の数人と話した。仕事がなくなり、独力で子育てをし、DVから逃げ、あるいは、この国に来たばかりでこれから自力で生活しなければならない家族と話
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 2016年3月14日づけで、Bloomberg Businessサイトに掲載された記事を拙訳。 長年無視されてきた経済理論が見直されている 伝統的信念が焚火に投げ込まれる大統領選の時期にも、あるタブーが生き残っている。国家債務が危険だという信仰だ。 反体制派の経済学者たちが、この信仰をも焚火に投げ込もうとしている。 いまこそそれにふさわしい時期だ。また、これは米国に限った話というわけでもない。マイナス金利や、新規発行貨幣を直接消費者に届けるヘリコプターマネーなど、中央銀行は、何かしら役に立つものが残っていないかと、道具箱をのぞき込んでいる。中銀のあらゆる工夫にも関わらず、先進国の経済はなかなか回復していない。 政府がリリーフに立てという声が高まって
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 最近見たツイートで面白かったもの 進学しなくていいから、もう少し普通のテキストを読んで欲しい気がします。RT 鍵: @APISIer氏はMMTなどに洗脳されずに、普通に経済学の大学院進学して本格的に経済学勉強してみたら、と思っている。 「鍵」となっているのは主流派経済学者さんらしいですねw さてこのツイートを興味深く眺めたところで、次の記事を見てみましょう。 現実世界の経済学 Globalization and Society: 賃金主導型の成長を擁護する ピグーの本は、簡単に要約すると、高い実質賃金(または実質賃金の上昇)が失業を拡大する、と主張するものでした。ケインズは、このピグーの結論を支える2つの公準があると指摘していました。 2つの公準の
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 今週、派遣法改正がすったもんだの末、衆議院を通過した。 今回の派遣法改正については、総合的に考えれば「派遣」の有期性を改めて定義し、(専門職になるだろうが)派遣元の無期雇用を前提に無期派遣も可能とする点、そしてすべての派遣事業者を許可制へと改め、有象無象の事業者を将来的に切り捨てる点において、私はプラスに評価している。 法改正としては、派遣という働き方を認める以上、やむを得ない方向だと思うが、個々に派遣労働者を見れば、今回の派遣法改正で、短期的には不利益を受ける人が出てくる。 従来“「生涯派遣奴隷」の法改悪やめよ”と主張している国家公務員一般労働組合の井上伸氏が賛同している「派遣労働者の不安を国会議員にぶつけるアクション 緊急アンケート」では、法改
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 今日は最初に、派遣の話、その後で警備バイトの話をしたい。この二つは、仕事の質という点で違いがあるが、ともに現状よりも大幅に賃金を上げる必要がある点においては同じである。 正社員に比べて時給換算で半分以下の派遣を、賃金上げのモチベーションを与えないまま延々雇い続けている企業というのは、たいてい、先細りの企業だと思う。誰が始めた事業かわからず、利益も上がっていないが、事業を止める決心もつかず、とりあえずこの仕事を維持しなければならない、という、ほとんどとばっちりを受けているような被害者感覚で、派遣の費用を予算に組み込んでいる現場が多いはずだ。彼等にとっては派遣のコストを抑えることは義務であり、それによって効率が悪くなろうが構わないのだ。どうせ、見込みの
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 昨日ツイッターでこのように言っている人がいて、こういうのを見ると、だったらなんで左派の人たちは、経済政策を前面に出して闘っていないのか、と腹が立ってしまいます。 最初から安倍に批判的だったひとは、みんなこうなることに最初から気づいてたんだよ。というのは、政治家として安倍がやってきたことは「Mr.バックラッシュ」としか表現しようのないものであって、むしろ経済政策を前面に出してきたことが例外的なことだったんだからね。 私は第二次安倍政権誕生時、安倍は支持しなかったけどリフレ政策については支持を表明しました。当時は不覚にも、緊縮に反対し財政出動をよしとして不況対策を主張する派があるとは知りませんでして。もちろん選挙では安倍や自民党に投票はせず、生活の党と
2024.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2024.12 最近の柳下裕紀氏のツイッターを少し編集し、取り上げてみる。これは、いまの日本で左派的と思われる人が、実は左派ではなく、もっぱらリベラルかつアンチソーシャル傾向が強いことが良くわかる発言だと思う。 農業の6次産業化なども補助金のせいで酷い状態になっています。現場であらゆる事例を見た上で一番の問題は、サステイナブルな仕組みを作ろうとする思考能力を奪う事なのです 本当にあちこちで自助・共助を体現する人材、企業、共同体が生まれています。官なんて邪魔さえしなければ良いと常に思います 出典: https://twitter.com/yagiyagi0419/status/607750075209506816 https://twitter.com/yagiya
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 おカネというものが、より多くの人々がより良い生活を送り、 そしてまだ良い生活を送れていない人を何とか助けていくための手段であるならば、 国の財政健全化などというものはまったく目的としてはならないことです。 ところが財政健全化というものへの道徳的こだわりは 多くの人にとってしっくりくるもののようで、 これは決して日本だけの問題ではない。 世界的に財政健全化へのこだわりは強く、 これがたいへんわかりやすく見えるのはギリシャとドイツの軋轢です。 ギリシャにも、過去に国の財務データをごまかすなど悪いところはあったものの、 リスクを承知でギリシャに金を貸した民間人の借金を、EUが肩代わりした挙句 EUがギリシャを厳しく取り立てるというのは、いったい国とは
2023.11 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2023.01 いまの市民活動家の中には、「清貧」を求める左派といったイメージを醸し出す人たちがいる。現在の日本の経済状況で、財政健全化を求め、社会保障の財源として増税を求めるような人たちのことだ。そして、増税ができなければ、政府が公共サービスを縮小するのはやむなしと考え、そのかわりに「市民活動」を活発化しようとするような人たちだ。 この人たちは経済成長への拒否感も醸し出している。もう経済成長しなくていいんだ、これ以上は資源の無駄で、地球環境に悪影響だ、というような。(実際のところ、国としての「GDP成長」が必要なのかどうかということは、たぶん、もうちょっと自分でも勉強してみて、判断しなければならないのだろうが、少なくとも、政府による雇用創出の取り組みが不要だ
2023.11 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2023.01 いまの日本に何が欠けているかといったら、「経済成長と雇用促進と格差縮小をめざす左派政党」です。 経済成長するには、不動産バブル崩壊によって、20年このかた縮小しきった内需が、もうちょっと盛り上がらないといけない。何も、高インフレを招くほど、熱狂してモノを爆買いできるようになろうと言っているわけではなく、たとえば映画や、本や、音楽や、旅行にももうちょっとお金を出そうというぐらい、日本国内におカネが回るようになれば良いわけです。 そのためには、たとえば、アベノミクスだと、円安によって輸出企業が儲かり、その正社員様の給料が上がるので、それを使っていただいて、他の人がおこぼれをもらうとか、あるいは株価が上がって、株を売り抜けた人がお金を使ってくれるから
2023.11 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2023.01 今日のツイッターでこなたま氏が良いことを言っていた。 当時のドイツと今の日本はどこから話せばいいものか迷うくらい違うので安易に教訓は得られない https://twitter.com/MyoyoShinnyo/status/599767684016771072 「今の日本の気に入らないところ」と「ナチ」を悪魔合体して歴史の教訓を生成するのはやめましょう。 https://twitter.com/MyoyoShinnyo/status/599774416029888512 私は当時のドイツのことをそれほど勉強しているわけではないけれど、おそらくこなたま氏の言っていることが正解だろうと思う。単純には比較できない。 経済成長政策や雇用創出政策とナチを
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 よく米国の格差が激しくて、日本の格差はそれほどでもないから、事情が違うということを言うけれども、実際そうなんだろうけど、その違い方というのはこういう感じかと思って絵を描いてみたのです。 それで米国だと超富裕層と貧困層の問題がクローズアップされるんですが日本だと中間層と貧困層のバトルになってしまう。 でも本当は国という仕組みをうまく活用すればこんな風にできるはずなんではないか、と考えているのです。 たとえば、国がもっと失業時の保障と教育を強化すれば、犠牲者を生むことなく雇用の流動性は高まります。人の潜在能力をもっと開発できれば、IT技術者も増えるはずでしょう。日本は、既存の国民の力を活用することにかけては、まだまだ十分ではありません。 こういうこ
2024.12 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.02 訳してみました。たいへん面白い。 元のサイト Abba Lerner (1943): "Functional Finance" 政府の第一の財政上の責任は(他の誰もその責任を引き受けられないことから)国の財とサービスの消費の総量を一定に維持することである。一定というのは、産み出されるすべての財とサービスが買われるような量のことである。消費の総量がこの量を上回れば、インフレが起こり、これを下回れば、失業が発生する。政府は、自身の支出を増やすことによって消費の総量を増やすことができる。また、減税して、納税者の可処分所得を増やしても消費の総量を増やせる。政府は、自身の支出を減らしたり、増税することによって、消費量を減らすことができる。 この機能的財政
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 最近気になるMMT(Modern Money Theory)なる経済学理論について、入門的な読み物があったので、訳してみました。 翻訳上の間違いがあったら教えてもらえるとありがたいです。 以下は全部で52節ある入門ブログの第2節です。MMTの背景となる基礎知識が書かれています。 元のサイト MMP Blog 2: THE BASICS OF MACRO ACCOUNTING - New Economic PerspectivesNew Economic Perspectives 誰かの資産は誰かの負債 あらゆる金融資産には、それと同等の金融負債がある。これは会計学の基本原則である。預金は家庭の金融資産だが、同額の銀行の負債となっている。国債や社
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 表題の批判がなぜダメかというと、格差を拡大させない経済成長の仕方があるからだ。たとえばスウェーデンは、先進国の中でもっとも格差が少ない社会の一つだが、経済成長している。 このように、社会保障の充実した格差の小さい国で経済成長が重要視され、実際に成長している実例があるからには、経済成長=格差拡大だから悪である、という論は成り立たない。 では経済成長しなくても、増税して社会保障を強化できるのではないか、その方が、経済成長をめざすよりも良いのではないか、という人がいるかも知れない。 しかし、去年、日本では、経済成長しないうちに増税して、社会保障費を強化しようとした。そこで起こったことは、低所得者層の急激な消費減だ。すでにギリギリの生活をしている人たち
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 昨年12月3日付の記事で、外国人の目からみたアベノミクス的な内容のものがあり、たいへん興味深く読んだ。(【特別企画】アベノミクスのジレンマ―破壊的再生か安楽な衰退か) ここではアベノミクスは経済成長を志向し、リスクを取り、経済的苦難を乗り越えて国際社会における日本の存在感の向上を志向するもの、と、定義されている。一方、アベノミクスに反対する者は、平和主義者であり、安定を志向し、衰退を受け入れる、としている。 記事はいろいろと興味深いのだが、この分け方には反感を覚える。なぜなら、この二者択一では、もう一つの存在が無視されているからだ。 それは、左派でありかつ経済成長を志向する者たちの存在だ。安倍政権は支持できないが、かといって経済成長を諦めている
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 「日本共産党が信じて疑わない「大企業の内部留保」というトンデモ埋蔵金理論について」というまとめサイトのURLが回ってきて読んでみたが、共産党の論理の粗さもひどいものだが、反論の方もこれだけ読んでも良くわからない。なので、もうちょっと自分で調べてみた。 すると、意外なことに、現金の保有率が高いのは大企業ではなく、中堅中小企業だということなのである。 11月11日付の国立国会図書館 調査と情報「企業の内部留保をめぐる議論」を見てみると、 調査対象とした全企業(金融保険業を除く)の 2013 年度の資産合計に占める現預金の割合は 11.4%である。資本金 1 億円以上の大企業と比べ、資本金 1 億円未満の中小企業における資産合計に占める現預金の割合は
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 私は2013年初めぐらいからのにわかリフレ派だった。 その前には、原発事故にショックを受けてにわか市民活動派だった。そこには、経済成長の追求が原発事故を起こしたと言って、脱成長をめざそうという人たちがたくさんいた。 しかしそうした脱成長的なものにはどうしてもなじめなかった。自分が低所得で先行きがえらく不安だからだと思う。 するとそこにリフレという考え方があった。これなら、経済成長をしながら、再分配などの社会保障強化がしやすくなるはずだ、とすぐに思った。景気を良くし、パイを大きくしながら、再分配を強化していくというアイデアはとても良いように思えた。 リフレを支持すると、アンチリフレ派が現れた。金融緩和で破綻する、ハイパーインフレで破綻する、トリク
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 筆者は2012年末にリフレ論を知って、経済成長と再分配をともに主張することができる唯一の論ではないかと思って支持していたのだが、最近になって非正規が増えても人手不足により賃金が上がるから、問題はないのだという論がかまびすしくなってくると、そこは違うのではないかと思うようになってきた。 一般に日本では1990年頃まで完全失業率は1~2%代のきわめて低い水準を保っていたが、バブル崩壊以降、1995年には3%代、98年には4%代と上昇を続け、リーマン・ショック後は、5%代の高水準になった、と言われてきて、日本にとって4%や5%の失業率は高いのだと認識されている。 最近リフレ派はしばしば、アベノミクス導入後に失業率が劇的に改善して、3%台になったと言及
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 10月末には日銀があっと驚く追加金融緩和を発表して、円安が一段と進行。外国人たちが割安になった日本株を購入したせいか、株価も一段と上昇。 ちまたでは、バイトの平均時給がちょびっと上がった模様。 ●東日本エリア全体の平均時給は、前年同月比26円増の975円 ●西日本エリア全体の平均時給は、前年同月比20円増の922円 ~関東4都県の「製造・建設・労務職」が対前年同月比で30ヶ月連続プラス~ ●関東4都県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の平均時給は992円 ●関西3府県(大阪府、兵庫県、京都府)の平均時給は942円 株式会社アイデム ニュースリリースより しかし、そもそも時給1000円だとしても、一日8時間、月に21日働いたとして、年収201万
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 Synodosで2013年10月から連載していた記事(「小さな政府」という誤解:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』)をまとめ、このほど出版された『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼』読了。国や自治体の社会保障政策や、「小さな政府か大きな政府か」といったテーマに興味のある人にお勧めしたい本である。以下、感想。 この本では、まず、1970年代までの国家主導型経済がなぜだめだったのかが描かれる。 70年代までの国家主導型経済が崩壊してからは、新自由主義も、そして新自由主義を批判する人までも、いまではいかに政府に「無駄遣い」させないかに注力しているのだが、この本ではそこの問題意識は、もっともだったとしている。現場を知りもせず、勝手な思い込みや、従来の
2024.06 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.08 まずこの図を見てほしい。 【出典】Turedure Keizai 「財政出動論32 「財政レジーム転換」と長期停滞」 2002年の頭にドル円は最高値をつけ、その後円高に向かったにも関わらず、OECDの中で、日本は一人当たりGDPの順位を下げ続けた。 つまりこれは日本の生産性が他国に比べてどんどん下がったということだ。 生産性の測り方にはいろいろあるが、国単位で見るならば、分子に付加価値を置き、分母は単純に国の人口で割ればいい。つまり国の人口が大きく変わらないならば、GDPの順位が落ちたということは、日本の生産性が他国よりも低くなってしまった。この頃世界はバブルだったから、日本が立ち遅れていたという見方もできるが、いずれにせよ順位が下がっていった
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