製造業では工場・研究開発機能を海外に移転するケースが増えてきているし、金融機関でも日本人の顧客とのリレーションシップを密に築く必要がない業務に関しては、香港やシンガポールにアウトソーシングして人件費削減を進めている。いわゆる最近流行りの「オフショアリング」というやつだ。 こうした厳しい景気状況を反映してか、大学を卒業したものの就職できず、契約やアルバイトの仕事をしながら、ネットカフェでその日暮らしを続ける人もいれば、モラトリアム期間を延長するために大学院へ進学をする人たちもいる。 だけど就職活動戦線という恐ろしい戦場に赴き、弾丸のように飛んでくる面接官の質問をほふく前進をしながらきり抜けてきた若者たちは、なんとか4月から社会人になることができたはずだ。入社式には前日に学生最後の日を満喫するとばかりに、親しい友人と朝まで飲み明かし、そのまま出社した人もいるかもしれないし、大学の入学式に参加す